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健康的な食生活の大腸ガン予防効果は体重や性別により異なる?

(2017年7月) "BMJ Open" に掲載された米国の研究で、健康的な食生活と大腸ガンのリスクとの関係が体重カテゴリ別(普通体重・過体重・肥満)に調査されています。
過体重(overweight)とは、WHO(世界保健機関)が定めるBMIのカテゴリーの1つで、日本の分類で言えば1度の肥満に当たります。

研究の方法

50~71才の米国人男女40万人弱の食生活を調べた後、大腸ガンの発症状況を10年超にわたり追跡調査しました。

研究の方法

追跡期間中に 6,515件の大腸ガンが新たに発生しました。

男性

普通体重の男性と過体重の男性については、食生活が健康的である(定義は後述)ほど大腸ガンのリスクが低いという関係がかなり明確に見られました。 肥満の男性ではあまり明確ではありませんでしたが、ある程度の関係性は見られました。

女性

女性では食生活の健全さと大腸ガンのリスクとの間に明確な関係は見られませんでした。 リスクが増えるよりは減っていましたが、大体において食生活の大腸ガンのリスクへの影響は中立的でした。

解説

研究チームによると、女性で「健康的な食生活」と大腸ガンのリスクの間にほとんど関係が見られなかったのは、大腸ガンが出来やすい場所が男女で異なるからかもしれません。 女性は男性に比べて近位大腸ガンになりやすいことが知られています。 そして、近位大腸ガンと遠位大腸ガンとでは発生メカニズムが異なると考えられています。
近位大腸ガンよりも遠位大腸ガンのほうが健全な食生活でリスクが下がりやすいということになるのでしょうか。

健康的な食生活とは?

今回の研究では、食生活が次の3種類の食事スタイルに近い場合を「食生活が健康的である」とみなしました。

メディテラネアン・ダイエット

メディテラネアン・ダイエットとは地中海地方の伝統的な食生活のことで、健康的な食生活の代名詞のようなものです。

メディテラネアン・ダイエットの内容は、野菜・果物・全粒穀物・オリーブ油・魚をよく食べ、赤ワインを少し頂き、赤身肉はあまり食べないというものです。

メディテラネアン・ダイエットを食べている人は総死亡リスク(死因を問わない死亡リスク)が低いほか、メタボリックシンドローム・脂質異常・2型糖尿病・心臓病・ガン・認知症・高血圧などの病気になりにくいというデータがあります。

HEI-2010

"Healthy Eating Index" は米国の食生活ガイドラインです。 HEI-2010は 2010年度版の "Healthy Eating Index" です。 2005年に公表されたHEI-2005というのもありますが、大体の方向性はHEI-2010と同じです。 HEI-2010では、果物・野菜・豆類・全粒穀物・乳製品・タンパク質・魚介類・不飽和脂肪酸(一価および多価)を積極的に摂取し、精製穀物・ナトリウム・飽和脂肪酸・空カロリー(エンプティ・カロリー)の摂取量を控えめにすることが推奨されています。

DASH

DASH(Dietary Approaches to Stop Hypertension)は高血圧を予防することを目的として考案された食事法です。

DASHでは、野菜・果物・全粒穀物 ・ナッツ類・豆類を積極的に食べ、赤身肉・糖類・塩分を控えめに食べ、低脂肪の食事を心がけます。

DASHダイエットは、血圧を下げる効果とLDLコレステロールを下げる効果が認められており、心臓や血管などの健康に良いとして推奨されています。