デジタル・リテラシーのある人は認知機能が衰えにくい

(2014年8月) "The Journals of Gerontology, Series A: Medical Sciences" に掲載された Universidade do Sul de Santa Catarina(ブラジル)の研究によると、デジタル・リテラシーが高い人は認知機能が衰えにくくなると思われます。

デジタル・リテラシーとは

情報リテラシー」や「コンピューター・リテラシー」という言葉がありますが、「デジタル・リテラシー」はこれらと同じ意味ではありません。

コンピューター・リテラシーとは、非モバイルの PC を使いこなす知識とスキルのことを指しますが、「デジタル・スキル」はもっと新しい概念で、持ち歩いたり身に付けたりするタイプのデジタル・デバイスであってネットワーク機能を有するもの(例えば、スマートホンや Google Glass など)を使いこなすスキルなどのことを指します。

したがって、デジタル・リテラシーを有している人は自(おの)ずと、コンピューターを使うスキル(コンピューター・リテラシー)だけでなく、ネットワークを利用するスキルや、ネット社会で上手くやっていくスキル(いわゆる「ネチケット」を知っているなど)、必要な情報を取得および評価するスキル(情報リテラシー)などを備えているということになります。

研究の概要

この研究では、"English Longitudinal Study of Ageing" という研究に参加した50~89才の英国人 6,442を8年間に追跡調査しました。

単語の暗記テスト(単語を10個覚えて時間をおいてテストする)を8年間のうちに5回にわたって行なったところ、資産の多さと学歴に加えて、デジタル・リテラシーが高い人でも暗記テストの成績が良い傾向にありました。

逆に、機能障害や、糖尿病、心血管疾患(心臓や血管の病気)、鬱症状がある人、またはデジタル・リテラシーが無い人では、暗記テストの成績が悪い傾向にありました。

研究者は、この結果について次のように述べています:
「デジタル・スキルによって脳機能と認知機能の余力が増加するか、あるいは認知ネットワークの効率性が向上するために認知能力の衰えが遅くなるのでしょう」