絵が上手な4才児は賢い中学生に育つかも

(2014年8月) "Psychological Science" 誌に掲載された King's College London(英国)の研究によると、4才児が14才になる頃にどれくらい賢く育っているかを、その子が描く絵で判断できるかもしれません。

この研究では一卵性または二卵性の双生児 7,752組(15,504人)が4才の時点で、知能検査をしたうえで、子供の絵を描かせて絵の出来具合に応じて点数(0~12点)を付けました。

頭部・眼・鼻・口・耳・頭髪・胴体・腕などのパーツが揃っているかどうか、そしてそれらのサイズが適切であるかどうかを評価したのです。 例えば、脚と腕が2本ずつと、胴体、頭部は描けているけれども眼・鼻・口などが描けていないという絵は4点と評価されます。

そして、14才の時点で再び知能検査を行ったところ、4才のときの絵の点数と、4才および14才の時点での知能との間にそこそこの相関関係が見られました。 絵の点数と知能との相関性は、4才の時点での知能については0.33で、14才の時点での知能については0.2でした。

研究者は次のように述べています:

「子供に子供の絵を描かせるというテスト(Draw-a-Child test)は 1920年代に子供の知能を測ることを目的として考案されたものですので、4才の時点での知能との間に相関関係が現われることは予期していました。 しかし、10年後の知能との間にも相関関係があるとは思っていませんでした」

「とはいえ、10年後の知能との相関関係はそう大きなものではないので、子供の絵が下手だからといって、心配することはありません。 絵を描く能力だけで知能が決定されるわけではないのですから。 知能を決める要因には、絵を描く能力以外にも、先天的あるいは後天的なものが無数にあります」


一卵性双生児(遺伝子の100%を共有)と二卵性双生児(遺伝子の50%を共有)の比較では、一卵性双生児のペアの方が、絵を描く能力が同水準である傾向にありました。 このことから、絵を描く能力には遺伝的な要因が影響していると考えられます。 ただし研究者によると、「絵を描くための遺伝子」というものがあるのではなくて、観察力やペンを使う能力などの複合的な能力によって絵を描く能力が決まるのだと思われます。