飲料水の硝酸塩が多いと大腸ガンのリスクが増加

(2018年2月) "International Journal of Cancer" に掲載されたオーフス大学(デンマーク)の研究で、水道水や井戸水といった飲料水に含有される硝酸塩の量が多いと大腸ガンのリスクが増加するという結果となっています。

研究の方法

デンマークに住む男女270万人の大腸ガン発症状況を35才の時点から平均8.5年間にわたり追跡調査したデータを、デンマークの水道や井戸から採取した20万超のサンプルに含有される硝酸塩の量と組み合わせて分析しました。

結果

飲料水中の硝酸塩含有量が3.87mg/Lを超えると大腸ガンになるリスクが増加し始め、飲料水中の硝酸塩含有量が9.3mg/Lを超える場合には含有量が1.3mg/L未満の場合に比べて、大腸ガンになるリスクが16%増加していました。

解説

これまでの研究からも、硝酸塩により大腸ガンのリスクが増加することが疑われていました。 硝酸塩により大腸ガンのリスクが増加するのは、硝酸塩が体内でN-ニトロソと呼ばれ発がん性を有する化合物に変化するためです。

水道水に含まれる硝酸塩

日本の水質基準で硝酸塩に対応するのは「硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素」という項目でしょう。 「硝酸態窒素」というのが硝酸塩のことだと思います。 硝酸塩だけでは基準値が設定されておらず、硝酸塩と亜硝酸塩の合計で基準値が設定されているというわけです。

日本では、水道水中に含まれる「硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素」が10mg/L以下でなくてはならないと定められています。 水道水の水質は、ご自分の地域の水道局のウェブ・サイトで確認できるはずです。 参考までに私が住む兵庫県尼崎市では、平成28年度の検査結果として「硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素」の最高値が1.30mg/L、平均値が0.92mg/Lとなっていました。 理不尽な市指定ゴミ袋制度・航空機騒音・駅前駐輪の理不尽な取り締まりなど数多くの問題を抱える尼崎市ですが、少なくとも水道水中に含まれる硝酸塩の量には問題がないようです。

研究チームによると、飲料水中の硝酸塩は水道水よりも井戸水で含有量が問題となりがちです。