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飲酒が心臓や血管の健康に及ぼす影響は社会経済的な地位により異なる?

(2018年1月) "Plos Medicine" に掲載されたノルウェーの研究で、心血管疾患(心臓病や脳卒中)で死亡するリスクに飲酒が及ぼす影響が社会経済的な地位(収入・職業・学歴など)により異なるという結果となりました。

研究の方法

ノルウェーに住む男女20万人超のデータを用いて、飲酒頻度と心血管疾患で死亡するリスクとの関係を分析しました。 また、3万人超のデータを用いて大量飲酒(一度に5杯以上飲む)と心血管疾患で死亡するリスクとの関係も分析しました。

結果

17年間の追跡期間中に 8,435人が心血管疾患で死亡しました。

お酒を週に2~3回飲む場合

飲酒頻度が月に1回未満のグループに比べて、飲酒頻度が週に2~3回のグループは心血管疾患で死亡するリスクが22%低くなっていました。

社会経済的な地位(SEP)に応じてデータを3つに区分して分析すると、SEPが高い場合には34%、SEPが中程度の場合には13%、SEPが低い場合には21%のリスク低下となりました。

お酒を週に4~7回飲む場合

飲酒頻度が月に1回未満のグループに比べて、飲酒頻度が週に4~7回のグループ心血管疾患で死亡するリスクが16%低くなっていました。

SEPに応じてデータを3つに区分して分析すると、SEPが高い場合には25%およびSEPが中程度の場合には23%のリスク低下でしたが、SEPが低い場合にはリスクが42%増加していました。

大量飲酒

毎週1回以上は大量に飲酒をするグループは過去1年間のうちに1度も大量飲酒をしなかったグループに比べて、心血管疾患で死亡するリスクが58%高くなっていました。

SEPに応じてデータを3つに区分して分析すると、SEPが高い場合にはリスクが増加しておらず、SEPが中程度の場合には71%、SEPが低い場合には85%のリスク増加でした。

解説

社会経済的な地位により飲酒が心血管疾患に及ぼす影響に違いが出る理由ははっきりしませんが、飲酒以外の生活習慣が社会経済的な地位により異なるためかもしれません。 社会経済的な地位が低い人は食事をしながら飲酒するのではなく、お酒だけを飲むことが多いために飲酒の悪影響が強まるという可能性も考えられます。