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自閉症の診断基準

自閉症の診断基準
Autism Speaks が提唱する自閉症判定の基準
Autism Speaks という自閉症者支援団体が策定した自閉症の診断基準は次のようなものです:
  • 生後半年を目安として、ニッコリと笑ったり、温かみがある楽しそうな表情を見せたことがない。
  • 生後9ヶ月までのうちに、親の発声や笑顔、表情などを真似ない。
  • 1才までのうちに、喋ろうとして言葉になっていない声(「バブバブ」とか「ダー」とか)を出すことがない。
  • 1才までのうちに、指差す・示す・手を伸ばす・手を振るなどの親の仕草を真似ない。
  • 1才4ヶ月を過ぎても一言も喋らない。
  • 2才までに複数の言葉からなる発言を(人の発言を復唱する以外で)自発的に行わない。
  • 年齢に関わらず、発話・喋ろうとする発声・社交性をそれまで示していたのが途絶えた。
M-CHAT-R による判定
ドレクセル大学という米国の大学も家庭でも使える自閉症診断ツールを開発しています。 詳しくはこちらのページをご覧ください。
早期診断
早期診断の大切さ

自閉症は完全に治るケースも少なくない」によると、自閉症を消滅させる上では、早期に治療を開始することがとても重要です。 自閉症は生後6~15ヶ月での介入により、3才までにほぼ消滅するという話もあります。

また、2016年8月に発表されたオレゴン州立大学の研究によると、4才より前に自閉症と診断されると自閉症の治療に行動療法(長期的な効果が期待できる)が用いられ、4才以降に自閉症と診断されると薬物治療が用いられるという傾向があります。

そして、治療を早期に開始することのメリットを得るには早期の診断が欠かせません。 米国小児科学会では、子供が1才半および2才になったときと、子供が自閉症ではないかという懸念を感じたときに自閉症の検診を受けさせることを推奨しています。

早期診断の方法
共同注意(生後8か月)

"Journal of Autism and Developmental Disorders" に掲載された研究で、自閉症児の兄や姉がいる生後8ヶ月の赤ちゃんを対象に玩具に対する共同注意の喚起を試みたところ、笑顔を伴わない共同注意を示すことが少ない赤ちゃんほど、生後30ヶ月までに自閉症の顕著な症状を示すリスクが高いという結果でした。

「共同注意」とは、生後間もなくから発達し始める初期のコミュニケーション形態の一種で、アイ・コンタクト(目配せ)や、指差し、言語などにより同じ1つの物に対する注意を共有することです。 例えば、相手の目を見て、物を指差し、その後再び相手の目を見るというのが共同注意に当たります。

一般的には、生後8~9ヶ月の赤ちゃんの大部分、そして生後11~14ヶ月では全ての赤ちゃんが目配せを理解します。

反復行動(生後12か月)
"International Meeting for Autism Research" で発表されたノースカロライナ大学の研究で、自閉症のリスクが普通の子供59人と、自閉症のリスクが高い(兄弟姉妹に自閉症児がいる)子供184人が2才になるまで追跡調査したところ、生後12ヶ月ごろにヒラヒラと手を動かす・腕を動かす・前後に体を揺らすなどの反復行動や、取り憑かれた様に1つの玩具に執心するといった行動をしていた子供は、2才の時点で自閉症と診断されることが多いという結果でした。
頭のサイズ(生後12か月)
Children's National Medical Center が 2014年に発表した研究によると、次の2点を基準として、生後12ヶ月より前に赤ちゃんの自閉症の有無を判断できるかもしれません:

  1. 赤ちゃんの頭部(頭囲)が突然大きく成長する。
  2. 緊張性迷路反射が見られない。

1,024人の赤ちゃんのうち、生後9~12ヶ月目のときに上記の基準により ASD のリスクがあると判定されたのは15人、そのうちの14人が3才の時点で自閉症と診断されました。

緊張性迷路反射とは、赤ちゃんの顔が下を向くように抱いた状態で、赤ちゃんの頭を下げる(頭が脊椎より下に来る状態にする)と赤ちゃんが反射的に体をすぼめるような格好を取り、赤ちゃんの頭を上げる(頭が脊椎より上に来る状態にする)と赤ちゃんが反射的に手足を伸ばすことを言います。

頭部の大きさの判定に用いられたのは "75th percentile" という尺度と、"10 percent discrepancy with the height of the baby" という尺度の2つでした。

"75th percentile" というのは、今回の話しで言えば 1,024人の赤ちゃんを頭の大きさを基準に4つのグループに分けて、そのうちで最も頭が大きいグループに属している、つまり頭の大きさにおいて上位25%に入っているという意味です。

一方、"10 percent discrepancy with the height of the baby" というのは、推測になりますが、身長と頭囲の平均的な比率から、頭囲が大きいほうに10%以上逸脱しているということではないでしょうか。 (仮に生後12ヶ月目の赤ちゃんで、頭囲が45cmで身長が73cmという比率〔頭囲:身長比≒0.6〕が標準だとすれば、頭囲:身長比が10%増の0.66以上、すなわち身長が73cmの赤ちゃんであれば頭囲が48.2cm以上である場合)
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