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成人後にビタミンBの摂取量が多い人は熟年になったときの思考スピードが速い

(2017年8月) "American Journal of Clinical Nutrition" に掲載された米国の研究で、成人後にビタミンB類の摂取量が多い人は熟年になったときの思考スピードが速いという結果になっています。

研究の方法

18~30才の米国人男女 3,136人(黒人と白人)を25年間にわたり調査しました。 調査開始の時点と調査開始から7年目および20年目に食生活(サプリメントの服用を含む)を調べて栄養素の摂取量を把握し、平均年齢が50才となった25年目に認知機能(*)を調べました。

そして、ビタミンB類の摂取量(3回にわたる調査のトータル)に応じてデータを5つのグループに分け、グループ間で認知機能を比較しました。
(*) 言語記憶力・精神運動速度・実行機能。 精神運動速度とは日本医療機能評価機構のサイトによると「思考(情報処理),反応,動作などのスピード」のことです。 実行機能は、計画立案能力・判断力・抽象的思考力・問題解決能力・注意力・感情抑制力などのこと。

結果

精神運動速度

ナイアシン(ビタミンB3)・ビタミンB6・葉酸塩(ビタミンB9)・ビタミンB12の摂取量が多い場合に良好でした。

実行機能

ナイアシンの摂取量が多い場合に良好でした。

言語記憶力

ビタミンB類の摂取量との間に関係が見られませんでした。

関連情報

  • 葉酸塩やビタミンB12は認知症の予防などへの効果が研究されていますが、効果があるという結果になったり効果がないという結果になったりしています。 ビタミンB類が認知症予防の効果を発揮するにはオメガ3脂肪酸(DHAやEPA)が必要だという研究もあります。
  • ビタミン9もビタミン12も、人体で有効に利用されないタイプのものがあります。 ビタミン9は天然の葉酸塩と人口合成による葉酸とで利用効率が異なりますし、ビタミンB12は食品に含まれる天然のものであっても人体で有効に利用されるとは限りません
  • 今回の研究では、ナイアシンの摂取量が多いと精神運動速度に加えて実行機能も良好であるという結果でしたが、おそらくナイアシンの大量摂取(160~200mg/日)で急性肝炎になったというがあります。 ナイアシン以外の栄養素にも言えることですが、サプリメントの飲み過ぎには注意が必要です。

ビタミンB類を含有する身近な食品

  • ナイアシン: たらこ、各種のマグロ、カツオ、鶏の胸肉やササミ、ピーナッツ、サバなど
  • ビタミンB6: ニンニク、ニンニクの芽、各種のマグロ、牛のレバー、豚の赤身、カツオ、ケールの青汁、鶏のササミ・胸肉・レバー、サバ、イワシなど
  • 葉酸塩: 牛のレバー、ケールの青汁、豚のレバー、枝豆、モロヘイヤ、芽キャベツ、ホウレン草、ブロッコリー、アスパラガス、春菊など
  • ビタミンB12: 牛のレバー、鶏のレバー、イワシ、サバなど