乳幼児の頃に何度も感染症にかかるとセリアック病のリスクが増加?

(2015年9月) "American Journal of Gastroenterology" に掲載されたノルウェーの研究で、生後18ヶ月までの間に頻繁に感染症にかかった子供はセリアック病になるリスクが増加するという結果になりました。

セリアック病と感染症
感染症もセリアック病発症のリスク要因である可能性があります。 感染症が腸に直接的にあるいは免疫系を介して間接的に作用してセリアック病のリスクを増加させている可能性が複数の研究で示唆されています。

また、感染症で入院した子供ではのちにセリアック病になるリスクが増加するという結果になった研究も複数あります。 ただし、入院中に受ける検査のお陰でセリアック病であることが判明する率が増加しただけという可能性も残っています。

研究の方法

2000~2009年のうちにノルウェーで生まれた子供 72,921人の生後18ヶ月間における呼吸器感染症(風邪など)および胃腸炎の発生状況を調べたうえで、平均8.5年間におけるセリアック病の発生状況を調査しました。

結果
主な結果は次の通りです:
  • セリアック病になった子供は581人(0.8%)だった。
  • 生後18ヶ月間のうちに感染症に10回以上かかった子供では、感染症にかかった回数が5回未満の子供に比べて、のちにセリアック病を発症するリスクが30%増加していた。
  • 生後0~6ヶ月に感染症にかかる場合と生後6~18ヶ月に感染症にかかる場合とで、セリアック病発症リスクの増加幅に大きな違いは見られなかった。
  • 呼吸器感染症と胃腸炎との比較でも、セリアック病発症リスクの増加幅に大きな違いは見られなかった。

これらの結果により、セリアック病になるリスクが感染症により増加する疑いが強まりました。

留意点
  • 大人についても同じことが言えるかどうかは不明です。
  • 何度も感染症にかかる子供はセリアック病と診断される率が上がるため、セリアック病の有病率が高くなっている可能性があります。
    感染症にめったにかからず病院に行くことが少ない子供はセリアック病であってもセリアック病と診断されないことが多いだろうというわけです。 過去の類似研究と同じ弱点。