魚を食べる習慣が脳に良いのはオメガ3脂肪酸のお陰ではなかった?

(2014年8月) "American Journal of Preventive Medicine" に掲載されたピッツバーグ大学の研究によると、魚を週に一度以上の頻度で食べる人は脳のサイズが大きいと思われます。 しかしながら、魚に多く含まれ脳の健康にも良いとされるオメガ3脂肪酸の血中量と脳のサイズとの間に相関関係は見られませんでした。

この研究では、認知機能が正常な65才超の男女260人を対象に、食事習慣に関するアンケートと脳の MRI 撮影を行ないました。

調査の結果、焼き魚または煮魚(フライは除く)を週に1回以上食べていたグループでは、これらを日常的に食べていなかったグループに比べて、脳の領域のうち記憶に関する部分と認知能力に関する部分のサイズが大きく(それぞれ4.3%と14.3%大きかった)、大学教育を受けている率も高くなっていました。

しかしながら、脳のサイズの違いとオメガ3脂肪酸の血中量との間に相関関係は見られませんでした。 焼き魚や煮魚にはフライにした魚よりもオメガ3脂肪酸が多く残っています(魚を揚げ物にするときの高熱でオメガ3脂肪酸が破壊されてしまうため)が、この結果はこの点も考慮に入れた上でのものです。

研究者は次のように述べています:

「今回の結果から、生物学的な要因よりも生活習慣的な要因、今回の場合は魚を食べる習慣が脳の構造的な変化に寄与していることが示唆されます。

生活習慣的な要因が合わさって脳の健康が向上しているのでしょう。 脳の健康向上により生じた脳力の余裕のお陰で、年をとってからの認知力低下が防止あるいは鈍化される可能性があります」


注記
今回の話をまとめると次のようになるでしょうか:

「焼き魚や煮魚を日常的に食べる人は脳のサイズが大きい傾向にあるが、それは魚をフライ以外の調理方法で食べる人が生活の他の面(喫煙、運動習慣、食生活の他の面など?)において健康的である傾向にあるためであり、魚に含まれるオメガ3脂肪酸のためではない」

次の点に関してはソース記事にも記述がありませんでした:

  • 魚食習慣とオメガ3脂肪酸血中量との関係は?
  • 魚をフライにして食べる人の生活習慣は、魚を食べない人の生活習慣と同程度に良くない?