所得格差と寿命格差の関係

(2016年4月) "Journal of the American Medical Association" に掲載予定であるスタンフォード大学などの研究で、年収が少ない米国人ほど寿命が短いことが示されました。

研究の方法

米国連邦政府から得た確定申告のデータと 2001~2014年にかけての死亡データとを組み合わせて分析しました。

結果

裕福度において上位1%に属する男性に比べて下位1%に属する男性は、寿命が平均14.6年も短くなっていました。 女性では貧富による寿命の差は10.1年でした。

拡大する格差

さらに、この寿命の格差は年々大きくなる一方で、過去15年間足らずのうちに、年収において上位5%に属する米国人の平均寿命が男性では2.34%、女性では2.91%伸びているというのに、年収において下位5%に属する米国人ではこの数字が男性では0.32%、女性では0.04%という燦々たる状況になっています。

富裕者層に限りガンは克服されつつある

過去15年間における寿命格差の拡大幅は3年分ほどで、この3年という数字は米国で発生する全種類のガンすべてを治せた場合に延びる平均寿命に相当します。 換言すれば、米国人のうち最も裕福な層だけに限ってガンという病気が克服されつつあるとも言えます。

留意点
ただし、今回の結果から直ちに「金持ちが貧乏人に比べて健康で長生きだ」と言えるわけではありません。 健康問題を抱えているがゆえに仕事に就けなくて、それゆえに収入が少ないというケースも考えられます。