アトピー性皮膚炎は発症の時期によってリスク要因が異なる

(2016年1月) "International Archives of Allergy and Immunology" に掲載された Agency for Science, Technology and Research(シンガポール)の研究によると、アトピー性皮膚炎は発症の時期によってリスク要因が異なります。

研究の方法

新生児 1,000人超の生後18ヶ月までのデータを調査しました。 データに含まれていたのは、アトピー性皮膚炎の発生状況・生後18ヶ月の時点における一般的なアレルギー原因物質への反応・アレルギーの家族歴・生活習慣などでした。 また、新生児を出産した後の母親たちから臍帯血と胎盤のサンプルを入手しました。

結果
アトピー性皮膚炎のリスク要因によって、アトピー性皮膚炎発症の時期が異なっていました。
  1. 生後半年までのうちに発症するタイプのアトピー性皮膚炎では、母親のアレルギーの病歴がリスク要因でした。
  2. 生徒半年~1年目にかけて発症するタイプのアトピー性皮膚炎では、託児所の利用がリスク要因の1つでした。
    幼少期に多様な細菌に接するのが免疫力の強化につながるという説からすると意外な結果ですが、アレルギー原因物質に接することが多いとアレルギーを発症しやすくなる子供のいることが複数の研究で示されています。
  3. 生後1年目より後に発症する遅発型のアトピー性皮膚炎では、生後6ヶ月以内における抗生物質の服用がリスク要因でした。
    生後間もないうちに抗生物質を服用すると、腸内細菌叢のバランスが崩れて免疫力に支障が生じたり、サイトカインと呼ばれるタンパク質の生産が抑制されてアレルギーを起こしやすくなったりすることがあります。