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カロリー制限でも運動でも、体重の減少幅が同じであれば心臓の健康への効果は同じ

(2016年7月) "American Journal of Clinical Nutrition" に掲載されたセントルイス大学などの研究によると、①カロリー制限のみ、②運動、③カロリー制限&運動のいずれで体重を減らしても、体重を減らす量が同じである場合には心臓の健康への影響に差は無いと思われます。出典: Effects of matched weight loss from calorie restriction, exercise, or both on cardiovascular disease risk factors: a randomized intervention trial

研究の目的

研究チームは 「カロリー制限だけや運動だけ体重を減らすよりも、カロリー制限&運動で体重を減らすほうが心血管(心臓と血管)の健康にとって有益ではないか」 と考え、この考えが正しいかどうかを調べました。

研究の方法
肥満している45~65才の男女52人を次の3つのグループに分けて、体重を同じくらい(6~8%)減らしてもらいました:
  1. カロリー制限だけで体重を減らすグループ
  2. 運動だけで体重を減らすグループ
  3. カロリー制限と運動で体重を減らすグループ

そして心血管の健康の指標である血圧・コレステロール値・血糖値などを検査しました。

結果

体重の減少幅は各グループで同程度(7%ほど)でした。 運動量に応じて心肺能力が変化していたものの、研究チームの予想に反して、心血管のリスク諸要因の変化の幅は各グループで横並びでした。

どのグループでも一様に、血圧・一部の血中脂質値・血糖値が改善(*)されていた一方で、HDL(善玉)コレステロール値・C反応性タンパク質の血中濃度・動脈スティフネスに変化は見られませんでした。

研究チームの計算によると、今回見られた心血管リスク要因の改善により、生涯における心血管疾患リスクが36~46%低下します。
(*) 収縮期(最高)血圧:-5mmHg、拡張期(最低)血圧:-4mmHg、総コレステロール:-17mg/dL、非HDLコレステロール:-16mg/dL、中性脂肪:-18mg/dL、血糖値-3mg/dL