80歳超の高齢透析患者ではシャントよりもグラフトが合理的

(2013年6月) "Journal of the American Society of Nephrology" に掲載された研究によると、高齢の腎不全患者の透析においては個々の患者に応じた血管アクセスを用いるべきだと思われます。

若い患者の透析においてはカテーテル、動静脈グラフト、動静脈フィステル(シャント)という3種類の血管アクセス方法のうち、動静脈フィステルが最善のアクセス法であることは明白ですが、高齢者の透析についてはどのアクセス方法が最適化はわかっていません。

研究の内容
今回の研究はイスラエルで行われたもので、2005~2008年にわたる透析患者 115,000人のデータを分析しました。 これら 115,000人の年齢は66歳以上で、35%が80代または90代でした。 主な結果は次の通りです:
  • 全年齢を通じて、カテーテルを使用したケースでは死亡のリスクが74%増加していた。
  • 60代、70代の患者においては、動静脈フィステルが動静脈グラフトよりも生存率が良好であったが、80代、90代の患者においては、どちらのアクセス法でも生存率にほとんど違いはなかった。
これらの結果から、80歳を超える患者の場合には、フィステルよりも設置の容易なグラフトの方が合理的であることが示唆されます。 特に、血管が細い患者や、透析が必要とされる時が不明確な患者については、グラフトが向くと考えられます。