ニコチンを含有していなくても電子タバコで風邪をひき易くなる?

(2015年1月) "PLOS ONE" に掲載された研究によると、電子タバコから発せられる蒸気によって、子供が呼吸器感染症にかかりやすくなる可能性があります。

この研究では、死亡後に献体された8~10才の子供の体から採取した呼吸器系の組織を、電子タバコから吸引した蒸気に暴露させるという実験を行いました。

その結果、蒸気がニコチンを含有しているかどうかに関わらず、蒸気に触れた呼吸器系の組織からインターロイキン6が放出されました。 ただし、蒸気にニコチンが含まれている場合の方が、インターロイキン6の放出量が僅かに多いように見受けられました。
(*) インターロイキン6は免疫系のタンパク質で、心臓病、脳卒中、喘息、関節炎、糖尿病、一部のガンなどの原因となる炎症の指標となります。 (ソース

さらに、電子タバコの蒸気に暴露された肺組織は、一般的な風邪のウイルスに感染し易くなっていました。

別途に行われたマウス実験でも、電子タバコの蒸気に暴露されたマウスは、暴露されなかったマウスに比べて、ライノ・ウイルス(一般的な風邪のウイルス)に感染し易くなっているように見受けられました。

これらの結果に対して、American Vaping Association(米国の電子タバコ業界団体)は次の2点を挙げて今回の研究の信頼性が低いと主張しています:
  • 今回の研究は生身のヒトを対象に行われた試験ではなく、細胞組織を用いて行われた生体外実験に過ぎない。
  • 電子タバコから出る蒸気と他の物質(普通のタバコなど?)との比較をしていない。