(2018年2月) "Eating Behaviors" 誌に掲載されたケンタッキー大学などの研究によると、ヤケ食いを防ぐには自分のネガティブな感情(負の感情)を分析して感情の種類を識別すると良いでしょう。
「感情を識別する」とは
「感情を識別する」とは、例えばムシャクシャしたときに自分の内面を見つめて、ムシャクシャした気持ちを構成するネガティブな感情が何であるのかを突き止めるということです。 「ムシャクシャ」を構成する自分の感情が既存の概念(怒りや悲しみなど)のどれに分類されるかを検討するということです。
怒りや悲しみのほか不安・恐怖・嫌悪・欲求不満・退屈・恥辱・絶望感・罪悪感などもネガティブな感情です。 寂しさや後悔もネガティブな感情でしょう。 敗北感は恥辱・欲求不満・不安などの負の感情に分解できそうですね。
研究の方法
- まず、複数名(人数不詳)の大学生を対象に、アンケート調査を行って感情をコントロールする能力を調べました。
- 次に、大学生たちを2つのグループに分けて、一方のグループにはネガティブな気持ちを、そしてもう一方のグループにはポジティブな気持ちを引き起こしました。
- そして、「味覚のテストです」と偽って大学生たちに食事をさせて、各自が食べた量(摂取カロリー)を調べました。
結果
ネガティブな感情を識別する能力が低い人は、ネガティブな感情をコントロールできないために食事量が増えていました。 「ネガティブな感情をコントロールするには、まず自分の感情を把握する必要がある」というわけです。「敵(ネガティブな感情)と戦う前に敵を知れ」ということですね。
ポジティブな感情の識別力と食事量とのあいだには関係が見られませんでした。