てんかん患者は喫煙率が高い

(2016年7月) "Journal of Neurology" に掲載された研究により、てんかん患者にはタバコを吸う人が多いことが明らかになりました。

研究の方法

スイス在住の癲癇患者429人のデータと、スイス人の喫煙状況を調べた "Tabakmonitoring" というデータを用いて癲癇患者と健常者の喫煙率を調べました。

過去半年間において毎日1本以上タバコを吸っていた場合を「喫煙習慣がある」とみなしました。

結果

健常者の喫煙率が19%だったのに対して、癲癇患者の喫煙率は32%でした。

特発性全般てんかんで特に喫煙率が高い

癲癇のタイプ別の分析では、特発性全般てんかん(idiopathic generalized epilepsy)の患者の喫煙率が44%で、それ以外のタイプの癲癇では28%でした。

解説
癲癇患者の喫煙率が高い理由としては次のような可能性が考えられますが、これらについて今後の研究で調べる必要があります:
  • 癲癇の発生とニコチン依存症に共通の遺伝的な要因があるのかもしれない。
  • 癲癇によるストレスや抑鬱が喫煙の原因かもしれない。
  • ニコチンが癲癇患者になんらかの良い影響を及ぼしているのかもしれない。(*)
(*) "Molecular Pharmacology" 誌に掲載された研究(リンク先は英文)で、タバコやニコチンパッチでニコチンを補給している常染色体優性夜間前頭葉てんかん(autosomal dominant nocturnal frontal lobe epilepsy)の患者で癲癇発作の発生頻度が低くなる可能性を示す2つの研究()に言及されています。