癲癇の手術は90%のケースで効果が見られる

(2013年12月) 米国癲癇学会で発表された予定の2つの研究によると、癲癇(てんかん)には手術が有効だと考えられます。

癲癇では、脳の神経細胞が異常な信号を出すことが原因で痙攣などが生じます。 癲癇の手術が検討されるのは、どの薬も効かないタイプ(難治性)の癲癇の場合です。 癲癇は半数近くのケースにおいて難治性で、難治性の癲癇は車の運転や、仕事、学業の妨げとなります。

手術の前には癲癇を人為的に引き起こして、脳のどの部分が発作の原因となっているのか、そして、発作の原因となっている部分を除去しても安全かどうかを判断します。 癲癇の手術が原因で視覚障害が起こるケースが少数ありますが、重度の副作用は滅多に起こりません。

1つ目の研究
1つ目の研究は米国の Henry Ford Hospital によるもので、癲癇手術(脳の手術)を受けた人253人に電話で面談を行いました。 その主な結果は次の通りです:
  • 253人のうちの92%が「手術を受けた価値があった」と回答した。
  • 253人のうち癲癇の発作が出なくなったのは82人(32%)、結果が良好だったのは189人(75%)だった。
  • 253人のうち側頭葉の手術を受けたのは215人(85%)で、このグループでは手術の結果が有意に良好だった。
  • 車の運転をできる人の割合が、手術を受ける前には35%だったのに対して、手術後の時点では51%に増加していた。
  • フルタイムの仕事に就いている割合が、手術を受けた部位が側頭葉であった人では45%だったのに対して、側頭葉外であった人では26%だった。
  • 手術の結果が良好だったグループと、そうでないグループとの比較結果(良好グループ vs. 非良好グループ)は次の通り:

    • 車を運転する割合 - 65% vs. 11%
    • 仕事に就いている割合 - 28% vs. 8%
    • 抗うつ剤を服用している割合 - 24% vs. 47%
  • 手術により癲癇の症状が改善したグループは仕事に就いている割合が高く、抗うつ剤を服用している割合が減っていた。
2つ目の研究

2つ目の研究はカリフォルニア大学ロサンゼルス校が行ったもので、こちらの研究によると60歳以上の人が癲癇の脳手術を受けた場合でも90%以上が良い結果となります。 さらに、このうちの70%の人で癲癇の発作が起こらなくなります。

この結果から研究グループは、年齢だけを理由として癲癇の手術を選択肢から外す必要は無いと述べています。