低用量の魚油であれば薬が効かない癲癇患者にも有効?

(2014年9月) 以前の研究で、薬剤抵抗性てんかん(DRE)の患者が多量の魚油を服用しても癲癇発作の頻度は下がらないという結果になっていますが、"Journal of Neurology Neurosurgery & Psychiatry" に掲載された研究によると、少量の魚油を服用することでDRE患者の発作の頻度を下げられるかもしれません。

研究の方法

DREの患者24人に以下の3つのそれぞれを実施しつつ10週間ずつ過ごしてもらいました:
  1. 魚油を1日あたり6カプセル(オメガ3脂肪酸に換算すると 2,160mg)服用する
  2. 魚油を1日あたり3カプセル(オメガ3脂肪酸に換算すると 1,080mg)およびコーン油(プラシーボとして)を3カプセル服用する
  3. コーン油3カプセルを1日2回(つまり1日あたり6カプセル)服用する

それぞれの10週間のあいだには6週間の空白期間を設けました。

結果

ひと月あたりの発作回数が、2の場合には12回ほどだったのに対して、1の場合には17回程度および3の場合には18回ほどでした。 1や3の場合に比べて2の場合には発作の回数が33.6%少なかったという計算になります。

2の場合には10週間のうちに一度も発作を起こさない患者が2人いました。 これに対して、1や3の場合には一度も発作を起こさない患者はいませんでした。

さらに血圧に関しても、2の場合には10週間で 1.95 mm Hg 下がっていたのに対して1の場合には逆に平均で 1.84 mm Hg 上がっていました。

ただし、低用量の魚油によっても癲癇発作の重症度は軽減されていませんでした。

解説

以前に行われた実験では、オメガ3脂肪酸が中枢神経系にまで到達して、脳細胞の興奮性(癲癇発作の原因となる)を減少させている可能性が示されています。

研究グループは、「DRE患者に魚油の服用を推奨する前に大規模な研究で今回の結果を確認する必要がある」と述べています。