1日に1回の服用で済む 抗てんかん薬エスリカルバゼピン

(2016年4月) カルバマゼピンという抗てんかん薬は1日に2回服用する必要がありますが、米国神経学会で発表される予定であるヨーテボリ大学(スェーデン)の予備的な研究によると、てんかんと診断されたばかりの患者は1日に1回の服用で済むエスリカルバゼピン酢酸塩という薬もカルバマゼピンと同程度の効果があります。出典: Once-a-Day Epilepsy Drug May Prevent Seizures as Well as Twice-a-Day Drug

研究の方法

部分てんかんと新規に診断された患者815人にカルバマゼピンまたはエスリカルバゼピンを半年ほどにわたって処方しました。 カルバマゼピンもエスリカルバゼピンも薬の当初の用量は最低レベルで、薬を服用していて癲癇(てんかん)の症状が出た患者でのみ、最大で2回まで用量を増やしました(3段階の用量)。

結果

半年後の時点で癲癇の症状が出ていなかった率が、カルバマゼピンを服用したグループでは71%だったのに対してエスリカルバゼピンを服用したグループでは76%でした。 1年後の時点では、この数字は70%(カルバマゼピン)と65%(エスリカルバゼピン)でした。

解説

今回の研究で行ったのは、非劣性試験と呼ばれる試験です。 非劣性試験とは、新しい治療法が既存の治療法よりも臨床的に劣っていないことを示すために行われる試験です。

今回の研究の場合、エスリカルバゼピンの効果がカルバマゼピンの効果に比べて12%以上劣っていなければ、エスリカルバゼピンが臨床的に劣っていないとみなされます。 そして試験の結果この数値が、半年後の時点で4%、1年後の時点で5%だったので、エスリカルバゼピンはカルバマゼピンに劣っていないということになります。

資金提供
この研究は、エスリカルバゼピン(製品名: APTIOM)のライセンスを大日本住友製薬に提供しているBIAL社の資金提供により行われました。