健康関連ニュースの情報の正確さはプレスリリースに依存する?

(2014年12月) "*The BMJ*" に掲載されたカーディフ大学(英国)の研究で、健康関連のニュースとニュースの出典となる研究論文との乖離状況に関する調査がなされています。 健康関連のニュースは読者の行動に影響しかねないため、ベースとなる研究の結果を忠実に伝える必要があります。出典: Preventing bad reporting on health research

健康関連ニュースが出典にあたる研究論文の内容から離れて誇大な、あるいは不正確な情報を伝える場合、それは主に次のような形を取ります:
  1. 読者が行動(食事習慣など)を変えることを主張する(研究論文ではそのような主張がなされていないにも関わらず)。
  2. 相関関係(一方が増加すると他方が増加あるいは減少するというような関係)を因果関係(原因と結果)として伝える。
  3. 動物実験の結果が当然のようにヒトにも当てはまるとみなす。
研究の方法

生物医学または健康関連の科学に関して英国の主要な20の大学が 2011年に発表した462のプレスリリースと、プレスリリースに関連する研究論文および668のニュース記事を、この3点に関して分析しました。

結果

プレスリリースの時点で、誇張されたアドバイス(上記の1に該当する)を含むものが40%、相関関係について誇張しているもの(上記の2)が33%、動物実験の結果がヒトにも当然に適用されるかのように誇張しているもの(上記3)が36%存在していました。

そして、プレスリリースに誇張が存在する場合と存在しない場合とでは、健康ニュースに誇張される率に大きな開きがありました。 プレスリリースに誇張が存在する場合には、健康ニュースに1~3の誇張が含まれる率がそれぞれ58%、81%、および86%だったのに対して、プレスリリースに誇張が存在しない場合には、17%、18%、および10%だったのです。

留意点
今回の研究は観察研究でしかないため、プレスリリースにおける誇張がニュース記事における誇張の原因になっているとは断定できません。(今回の研究では因果関係は示されておらず、相関関係しか示されていない)