お酒の飲み過ぎによる肝臓へのダメージを運動で緩和できる?

(2016年2月) 大量飲酒や慢性的飲酒などの過剰飲酒は肝臓内のタンパク質構造に異変を引き起こして脂肪肝や肝硬変などの慢性疾患の原因となりますが、"Biomolecules" 誌に掲載されたミズーリ大学などの研究(ネズミの実験)によるとジョギング・自転車・水泳などの有酸素運動によりアルコールが引き起こす肝臓の炎症や損傷を阻止できる可能性があります。

研究の方法

運動による代謝量の増加によって肝臓における脂肪の蓄積と炎症が防がれるかどうかを調べるため、運動量が多くなるように品種改良されたラットを2つのグループに分けて一方のグループにのみ6週間にわたりアルコールを投与し続けました。

結果
研究チームが予期した通り、慢性的にアルコールを投与されたグループの方が肝臓に蓄積する脂肪の量が多かったのですが、このグループにおいても(運動量が多いために)肝臓に有意な炎症は生じませんでした。
肝臓に損傷を引き起こす代謝機能不全が運動量の多さによって阻止されたのだと思われます。
さらに、慢性的にアルコールを投与されたグループにおいても(運動量が多いために)、血中の遊離脂肪酸・中性脂肪・グルコース(ブドウ糖)・インスリンの量はアルコールを投与されなかったグループと変わりませんでした。
慢性的に飲酒をしていると、インスリンの効果が落ちるためにインスリンとブドウ糖の血中濃度が上がるはずなのですが、アルコールを投与されなかったグループと同じ水準でした。