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運動強度とは

運動強度とは運動の激しさのことで、運動の効果を調べる研究において尺度として用いられます。

運動強度は物理的な運動量ではなく個々の人の肉体にかかる負担を表す尺度なので、同じ運動であっても人によって運動強度は異なります。 例えば、100mを20秒で走るという運動は陸上競技の選手にとっては低強度の運動に当たるかもしれませんが、80才の老人にとっては高強度の運動になるでしょう。

運動強度は、低・中・高という3つの強度に分類されます:

低強度の運動

軽めの運動のことです。 目安は次の通り:

  • 呼吸に変化が見られない。
  • 汗をかかない(よほど暑かったり湿度が高い場合は除く)。
  • 普段と変わらず会話をしたり、歌を歌える。
    「はっはっはっ、こんな運動楽なもんですよ。 なんなら一曲歌ってみましょうか?」
  • 心拍数が最大心拍数(*)の40~50%となる。
(*) 最大心拍数は、220から年齢を引いて割り出します。 45才の人であれば、220-45=175 が最大心拍数(1分あたり)となります。 ただし、心拍数には1分あたり15~20回程度の個人差があります。 また、服用している薬によっては最大心拍数に影響することがあります。
中強度の運動

少し激しいと感じる運動のことです。 目安は次の通り:

  • 呼吸が速くなる。 ただし、息切れするほどではない。
  • 10分ほど続けていると軽く汗をかく。
  • 会話は出来るが歌は歌えない。
    「いやいやいや、まだまだ平気ですよ。 全然ね。 ふぅ~。 っと、今のは溜息に過ぎませんよ。 はっはっ。 ハアハア。 いやー、運動は気持ちいいですなあ!」
  • 心拍数が最大心拍数の50~70%(カナダの基準では64~76%)となる。
高強度の運動

激しくてしんどい運動のことです。 目安は次の通り:

  • 呼吸が激しく、荒くなる。
  • 2、3分で汗をかき始める。
  • 数語以上を続けて口にすることが困難。
    「いやいや。 ハアハア。 こいつは。 ちょっと、ばかり。 ゼエゼエ。 こたえっ。 ますっ。 なあっ」
  • 心拍数が最大心拍数の70~85%(カナダの基準では77~83%)となる。
心拍数の計測方法
希望する運動強度に達したかどうかを把握するために心拍数を計測する方法は以下の通りです:
  1. 運動を中断します。
  2. 脈拍を15秒間計ります。 脈拍を頚動脈で計る場合には、喉笛の横にある頚動脈に人差し指と中指を押し当てます。 手首の動脈で測る場合には、橈骨(とうこつ)動脈に指を2本押し当てます。 橈骨動脈は、手の平のすぐ下(手首が始まる部分)の親指側にあります。
  3. 数えた脈拍を4倍します。
つまり、脈拍を1分間計るのではなく、15秒だけ計った脈拍数から割り出すということですね。 1分間も計っていると、最初と最後で脈拍数も違ってくるのでしょう。
自分の運動を過大評価する傾向

"PLOS ONE"(2014年6月)に掲載されたヨーク大学(カナダ)の研究によると、年齢に関わらず大部分の人は、自分がやっている運動の激しさを過大評価する傾向があります。

この研究で運動習慣の無い18~64才の男女129人にウォーキング・マシンで運動をさせて、自分のした運動の強度を評価させたところ、性別やBMI に関わらず、低強度の運動については運動強度を正しく判断しましたが、中~高強度の運動については自分の運動量を過大評価(あるいは運動強度の基準を過小評価)する傾向が見られたのです。