運動が細菌感染症、特に膀胱炎の予防に効果?

(2016年9月) ウイルス感染症のリスクが運動量に影響される(*)ことが知られていますが、"Medicine & Science in Sports & Exercise" 誌に掲載されたオールボー大学(デンマーク)の研究によると、運動などの身体活動が細菌による感染症の予防にも有効かもしれません。
(*) 中程度の量の運動が上気道感染症(風邪)の予防に効果がある可能性がある。
研究の方法
1万9千人ほどのデンマーク人男女に過去1年間における身体活動の量を尋ね、その後の1年間に おける細菌感染症への感染状況を調べました。 抗生物質(*)を処方されたケースを細菌感染症にかかったとみなしました。
(*) 細菌に感染したときに処方される。
データは身体活動量に応じて次の4つのグループに分けられました:
  1. 競技や激しい運動を週に4~6回(several)行っていたグループ(身体活動量が多い)
  2. 運動やきつい庭仕事などの身体活動を毎週4時間以上行っていたグループ(身体活動量が中程度)
  3. 散歩・サイクリング・軽い庭仕事・自転車/徒歩通勤などの軽い身体活動を毎週4時間以上行っていたグループ(身体活動量が少ない)
  4. 読書・テレビ視聴など座ったり寝そべったりして行う活動しかしていなかったグループ(身体活動量がゼロ)
結果

1年間のうちに5千4百人近くが抗生物質を1回以上処方されました。

年齢・性別・BMI・喫煙/飲酒習慣・教育水準を考慮した分析において、身体活動量が少ないグループは、身体活動量がゼロのグループに比べて細菌感染症のリスクが10%低くなっていました。 ただし男女別に見ると男性ではリスクが下がっておらず、女性でのみ身体活動量が少ないグループでリスクが20%近く下がっていました。

膀胱炎と思われるケースだけに限ると、身体活動量が少ないグループと身体活動量が中程度のグループでリスクが下がっており、身体活動量がゼロのグループに比べてそれぞれ21%(少)と32%(中程度)のリスク低下でした。 細菌による気道感染症のリスクと身体活動量の間には関係が見られませんでした。