Wenke Cheng et al. "Associations of leisure-time physical activity with cardiovascular mortality: A systematic review and meta-analysis of 44 prospective cohort studies"
研究の方法
運動習慣と心血管疾患で死亡するリスクとの関係を調べた44の前向きコホート研究(2018年6月14日までに発表されたもの)のデータを分析しました。 データに含まれる人数は合計158万人超でした。
結果
(運動量が中程度未満の場合に比べて)心血管疾患で死亡するリスクが、運動量が中程度の場合には23%および運動量が多い場合には27%低下していました。
用量反応関係(1)のデータを備える19の研究のデータを分析したところ、心血管疾患の持病の有無・年齢・性別にかかわらず、運動量と心血管疾患死亡リスクとの間に直線的な関係(2)が見られました。(1) この話の場合「運動量が~増えるごとに死亡リスクが...%下がる」という関係。
(2) この話の場合「運動量が多いほどに心血管死亡リスクが低い」という関係。グラフにすると右肩下がりになるような関係。こまごまとした結果
- 65才超の場合や心血管疾患の病歴がある場合には、運動量が多い場合の心血管疾患死亡リスク低下の幅が小さかった。
- 調査期間が10年間未満の場合よりも10年間超の場合のほうが、運動量が多い場合の心血管疾患死亡リスク低下の幅が大きかった。(運動習慣の心血管疾患死亡リスク低下効果が表れるまでには時間がかかるかもしれない)
- 「運動量が多いと心血管疾患死亡リスクが低い」という関係は、中強度の運動よりも高強度の運動で明確だった。