(2018年1月) "Nutrition" 誌に掲載された立命館大学などの研究によると、運動前にココアを摂取しておくと運動が認知機能に及ぼす効果が増大するかもしれません。
これまでにも複数の研究で、ココア(チョコレート)や運動が認知機能にとって有益であることが示されています。
研究の方法
健康な男性10人を2つのグループに分けて、ココア・フラバノール(*)を大量に(563mg)含有する飲料またはココア・フラバノールを少しだけ(38mg)含有する飲料を飲ませ、その70分後に中強度の有酸素運動(自転車)を30分間行わせました。
そして、運動の前後に実行機能(†)と記憶力を検査して、運動やココア・フラバノールが認知機能に及ぼす影響を調べました。(*) フラバノールはポリフェノールの一種。 フラバノールは何種類かが存在するが、ココア・フラバノールはフラバノールのうちココアに含まれるもの。
(†) 計画立案能力・判断力・思考力・問題解決能力・感情抑制力など。結果
どちらのグループでも運動後に実行機能が向上していましたが、ココア・フラバノールを大量に含有する飲料を飲んだグループのほうが向上幅が大きくなっていました。
ココア・フラバノールを大量に含有する飲料を飲んだグループは、運動をする前の時点ですでに実行機能が向上していました。