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運動によって軽度認知症患者の記憶力が改善

(2013年7月) "Journal of Alzheimer's Disease" に掲載された研究によると、軽度認知症(MCI)の患者において、運動が認知機能の改善に有効かもしれません。 運動に、脳の働きのうち記憶に関与する部分の効率性を改善する作用があるというのです。 MCI の患者では、アルツハイマー病を発症するリスクが増加します。

研究の方法

MCI 患者17人のグループと健常者18人のグループに、12週間にわたってウォーキングマシンで中強度の運動強度の運動してもらいました。 いずれのグループも普段は運動をしていない人たちで、年齢は60~88歳でした。

結果

12週間後に行ったテストにおいて、いずれのグループでも神経細胞の効率が良くなり、記憶力が向上していました。 記憶力を必要とする同一の作業を行うのに必要となる神経細胞の量が減っていたのです。 研究者によると、このような作用をもたらすものは薬にもありません。

さらに、運動期間の後に、参加者が記憶力を必要とする作業をしているときに fMRI で脳のスキャンを撮影したところ、楔前部・側頭葉・海馬傍回など脳の11の領域において作業時の活性強度が減少していました(効率が良くなっていた)。 研究者によると、これらの領域はアルツハイマー病の病理に関与しています。

研究者は次のように述べています:
「MCI になると記憶力が急激に衰えるので、記憶力の改善は MCI 患者にとって非常に有益です」
留意点
運動が MCI からアルツハイマー病への移行防止に有効であるかどうかは、今後の臨床試験により確認する必要があります。