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運動に早死に予防の効果。 ただし運動量が多すぎると効果が薄れる

(2017年1月) "Scientific Reports" に掲載された華中科技大学同済医学院(中国)などの研究によると、運動が早死に予防の効果が期待できそうです。出典: Association of regular physical activity with total and cause-specific mortality among middle-aged and older Chinese: a prospective cohort study

研究の概要

中国に住む60才以上の中高年男女 24,606人のデータを分析したところ、運動習慣が無いグループに比べて運動習慣があるグループは、総死亡リスクが46%、心臓病・脳卒中で死亡するリスクが56%、そして呼吸器疾患で死亡するリスクが49%低いという結果でした。

ただし、運動量が多過ぎると各種死亡リスクは再び増加していました(しかし運動不足よりはずっと良い)。 総死亡リスクが最も低くなっていたのは、運動が1週間あたり100MET時間ほどの場合でした。

また、喫煙者に比べて非喫煙者のほうが運動による死亡リスクの低下が顕著でした。

「MET時間」について

「MET」とは「Metabolic Equivalent of Task(身体活動による消費カロリー)」のことです。 「MET時間」は「MET×経過時間」で計算し、例えば3METの運動を2時間続ける(3MET×2時間)と6MET時間の運動量となります。

今回の研究で調査対象となった運動は9種類で、その9種類の運動のMETを次のようにみなしました:
  • ウォーキング: 3MET
  • 自転車: 4MET
  • 太極拳: 4.5MET
  • ジョギング: 4.5MET
  • 水泳: 4.5MET
  • 登山: 4.5MET
  • ダンス: 5MET
  • 球技: 6MET
  • スポーツ・ジムの利用: 6MET

例えば30分のウォーキングを毎週4回行うという場合、1週間あたりのMET時間は0.5時間×3MET×4日間=6MET時間ということになります。

効率的な運動量は?
100MET時間というと非常に大量の運動だということになりますが、グラフを見た感じでは死亡リスク低下の傾斜がきつい(効果が大きい)のは50MET時間くらいまでで、そこから100MET時間あたりにかけては総死亡リスク低下の傾斜が緩くなります。
運動量と総死亡リスク
したがって、無理に100MET時間/週の運動量を達成しようとするよりも、30~50MET時間/週あたりの運動量を目指すと効率が良いでしょう。 30MET時間でもかなりの運動量です。