運動にリウマチの炎症を抑制する効果。 ただし効果は24時間

(2014年6月) "European League Against Rheumatism Annual Congress" において発表された米国の研究によると、リウマチ(各種のリウマチ性疾患)による局所的または全身的な炎症を一時的に抑制する効果が運動にあります。 ただし、この効果は一時的であるため習慣的に運動をする必要があります。

この研究では、マウスに LPS(リポ多糖。 細菌の細胞壁の成分で、炎症を引き起こす強い作用を持つ)を注射して、炎症を引き起こす作用のある NF-kB というタンパク質複合体を活性化させるという実験を行いました。
NF-kB とは
NF-kB とは "nuclear factor kappa-light-chain-enhancer of activated B cell" の略語です。 NF-kB は炎症に関与する多数の遺伝子をコントロールしています。 炎症性大腸疾患や関節炎など多数の炎症性疾患において NF-kB が慢性的に活性化していることが知られています。
LPS の注射によって、マウスに全身性および局所性の強い炎症反応が生じました。 また、マウスの体全体のリンパ組織から NF-kB が検出されました。

そして、LPS を注射する前後に運動をさせたグループと、運動をさせなかったグループとを比較したところ、運動をさせたグループでは体全体において NF-kB の活性が有意に阻害されていました。 ただし、運動による NF-kB 阻害効果は運動後24時間しか持続しませんでした。

運動によって NF-kB の活性が阻害されるのは、運動によって複数の炎症誘発性サイトカイン(マクロファージなどが生産し細胞のシグナル伝達に関与する)が抑制されるためだと考えられます。