使用期限を過ぎた薬の安全性と有効性

処方されたけれど飲みそびれた薬を「もったいない」とか「今度必要になったときのため」などの理由でとっておくことがありますが、使用期限を過ぎた薬を飲んでも大丈夫なのでしょうか?

使用期限が過ぎても数年間は大丈夫なはず

薬の使用期限というのは、製薬メーカーが薬が完全に有効であることを保証する期限です。 使用期限を過ぎれば直ちに薬の効果が失われたり安全性が損なわれるというわけではありません。

使用期限を過ぎた薬の有効性や安全性に関する研究はほとんど行われていませんが、一般的に言って、製薬メーカーが使用期限として薬に表示する日付は、薬の効果が実際に失われるまでに十分な余裕を持たせた日付です。 使用期限を過ぎてからも10年ほどは、薬の効果が十分に残っていると思われます。

2006年に "Journal of Pharmaceutical Sciences" に掲載された研究では、122種類の薬のうち88%は、使用期限を過ぎてから平均で5年半経過しても効果が失われていませんでした。

ただし薬の種類によって違う

錠剤やカプセル剤は時間経過によって薬の効果が失われにくいのですが、液状の飲み薬や冷蔵庫に保管する必要があるような薬は、使用期限を過ぎたものは効果が失われている可能性が高いため、新しいものを使用する必要があります。

でもやっぱり捨ててしまうべき?

米国食品医薬局(FDA)は使用期限が過ぎた薬を飲むべきではないと警告しています。 時間経過により薬の成分が化学的に変質して、薬の効果が落ちていたり有害になっていたりすることがあるためです。

また、飲まなくなって古くなった薬を捨てずにとっておくと、何種類もの薬を飲む高齢者では特に、新しく飲み始めるようになった薬と間違えて昔飲んでいた薬を飲んでしまうことも考えられます。

家族や友人が自と同じような病気になったときに、自分が処方されたけれど飲まなかった薬を自分の判断で与えてしまって重大な副作用などの事故が起こるケースが少なくありませんが、飲まなかった薬を手元に残さずに捨てるようにすれば、このような事故も起こりません。