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「健康的な糖質+健康的な食用油」よりも「不健康な糖質+不健康な食用油」のほうが健康的?

(2017年6月) "Cellular and Molecular Gastroenterology and Hepatology" 誌に掲載されたカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究(マウス実験)で、単純炭水化物と飽和脂肪酸という不健康だと思われる組み合わせよりも、複合炭水化物と不飽和脂肪酸という健康的だと思われる組み合わせのほうが脂肪肝を引き起こしやすいという結果になりました。

研究の方法

マウスの一群に3週間~半年間にわたり、次の6種類のエサのいずれか(いずれもカロリーは同じで高カロリー)を続けさせました:
  1. 普通のエサ
  2. ショ糖(砂糖)とオレイン酸で高カロリーにしたエサ
  3. ショ糖とパルミチン酸で高カロリーにしたエサ
  4. デンプンとオレイン酸で高カロリーにしたエサ
  5. デンプンとパルミチン酸で高カロリーにしたエサ
  6. 欧米型の食生活を模したエサ

オレイン酸は一価不飽和脂肪酸で、パルミチン酸は飽和脂肪酸です。 ショ糖は単純炭水化物で、デンプンは複合炭水化物です。

「欧米型の食生活を模したエサ」は、飽和脂肪酸を大量に含むが一価不飽和脂肪酸も相当に含み、ショ糖を大量に含むがデンプンも相当に含むというエサ。

結果

いずれのグループでもマウスが太ったものの、脂肪肝が最もひどかったのは4のグループでした。 このグループで脂肪肝がひどかったのは脂肪組織において脂肪分解(リポリシス)が過剰となっていたため(*)でした。 6のグループでも、3のグループ(†)と同様の異変が肝臓と脂肪組織において見られました。
(*) 肝臓に蓄積する脂質の源は3つで、そのうちの1つが脂肪組織から放出される脂肪酸。

解説

飽和脂肪酸よりも一価不飽和脂肪酸のほうが脂肪肝を引き起こしやすく、一価不飽和脂肪酸を複合炭水化物と組み合わせるとその作用が一層強まるという結果でした。

これまでの認識では、飽和脂肪酸よりも不飽和脂肪酸のほうが、そして単純炭水化物よりも複合炭水化物のほうが健康的であるとされてきました。 今回の研究チームが以前に行った研究でも、単純炭水化物と飽和脂肪酸のほうが脂肪肝や脂肪性肝炎を引き起こす作用が強いという結果になっています。

しかし、今回の結果を見ると「飽和脂肪酸と単純炭水化物よりも不飽和脂肪酸と複合炭水化物のほうが健康的だ」と言い切れるほどに物事は単純ではなくて、同じ栄養素(脂肪酸や炭水化物)であっても他の栄養素との組み合わせにより肝臓や脂肪組織への影響が異なるのだと思われます。

コメント

研究者は次のように述べています:
「不飽和脂肪酸は血中脂質値など様々な面において健康に有益であると言われていますが、摂り過ぎは代謝の健康にとって有害となり得ます」

オレイン酸を大量に含む植物油

オレイン酸は、オリーブ油・キャノーラ油・ひまわり油・ベニバナ油の脂肪酸組成において主要な脂肪酸です。 これらの植物油はオレイン酸を大量に含んでいます。

コーン油・パーム油・ピーナッツオイル・大豆油・米油・ごま油にも相当な量のオレイン酸が含有されています。