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妊娠中に近所で農薬を散布されると自閉症のリスクが増加

(2014年6月) "Environmental Health Perspectives" 誌に掲載された UC Davis MIND Institute の研究によると、農薬が散布される畑や農場の近くに住んでいる妊婦では、生まれる子供に自閉症や発達の遅れが生じるリスクが2/3増加する(*)可能性があります。
(*) たぶん「66%増加する」という意味でしょう。 つまり、1.66倍に増加。

研究者は「妊娠中の女性は出来うる限り農薬を避けるようにしてください」と警告しています。

研究の方法
今回の研究では、「カリフォルニア州の農薬使用状況に関する報告書(+)」のデータと、「カリフォルニア北部における遺伝的および環境的要因による自閉症リスク(++)」という名称の研究に参加した人たち(自閉症や発達の遅れがあると診断された2~5才の子供たちを含む)のデータとを照らし合わせました。
(+) California Pesticide Use Report
(++) Northern California-based Childhood Risk of Autism from Genetics and the Environment("CHARGE")
使用されていた農薬の詳細は次の通りです:
  • 有機リン酸系の農薬として、クロルピリホス、アセフェート、ダイアジノンなど21種類の化合物が特定された。
  • 有機リン酸系に次いで使用量が多かったのはピレスロイド系農薬だった。 ピレスロイド系農薬は、その1/4をフェンバレレートが占めているほか、ラムダ-シハロトリン(、?)ペルメトリン、タウ-フルバリネートなどが使われていた。
  • カルバミン酸塩(カーバメート、カルバミン酸エステル)系農薬の80%はメトミルとカルバリルだった。
結果
農薬の種類とリスクの増加に関する結果は次の通りです:
  • 妊娠期間中に自宅近辺で有機リン酸系薬剤の散布が行なわれた女性では、生まれた子供が自閉症となるリスクが増加していた。 このリスクは、①クロルピリホスが散布されたとき、または②妊娠13~26週目に有機リン酸系薬剤が散布されたときに顕著に増加していた。
  • ピレスロイドは、受胎直前または妊娠27週目以降に(散布された場合に)自閉症リスクと中程度の相関関係(散布されるとリスクが増加という関係)にあった。
  • (時期を問わず)妊娠中に散布されたカルバミン酸塩系農薬は、発達の遅れと相関関係にあった。
コメント
研究者は次のように述べています:
「カリフォルニア州では、散布した農薬の種類、散布場所、散布した日付、散布量を報告する義務があります。 自閉症や認知機能その他の面における発達の遅れが生じた子供が多いエリアでは、その付近で(特定の)数種類の農薬が平均よりも多く使用されていました」

農薬の毒は神経毒であり、脳が発達している最中の胎児は、成人よりも農薬の毒による悪影響を強く受けると考えられます。

一般家庭向けの殺虫剤にも

ピレスロイドから蚊取り線香(ピレスロイドの一種であるアレスリンが殺虫成分)を連想したので調べてみたところ、Wikipedia によると、「園芸用キンチョールE」や「ガーデンアースB」などの一般家庭用の製品にもペルメトリンの用いられているものがありました。

ピレスロイドからミセスロイドも連想したので調べてみたところ、ミセスロイドの防虫成分もプロフルトリンという名前のピレスロイド系薬剤でした。 胎児への有害性まではわかりませんでした。