年を取ると二日酔いが減る

"Alcoholism: Clinical & Experimental Research" に掲載されたデンマークの研究によると、年を取るほど二日酔いになることが減ります。

この研究では、18~94才のデンマーク人 51,600人ほどの食事・喫煙・飲酒・運動の習慣と二日酔い(吐き気や頭痛など)の頻度に関するデータを分析しました。 その結果、年を取ると大酒を飲むことが減るを考慮しても、年を取るほどに二日酔いが減っていたのです。

大量に飲酒(5杯以上。1杯 "one drink" は、ビールで350ml缶一本程度。 ワインであれば、120~150cc程度)した後で吐き気を感じると回答したのが、18~29才の年代においては、男性では10%、女性では21%でしたが、60才以上では、男性で1.5%、女性で3%に過ぎませんでした。

18~29才の人は60才以上の人に比べて、男性の場合は11倍も二日酔いになりやすく、女性でも8倍は二日酔いになりやすくなっていました。

年を取ると二日酔いが減る理由
1週間あたりのアルコール摂取量は、年を取っている人と若い人とで似通っていました(14~15杯)が、若い人のほうが大酒を飲む頻度が多いことから、年を取った人のほうが飲酒の頻度は多いと考えられます。

米国で行われた別の研究では、一度の大量飲酒で飲む量が、18~24才の人では平均9杯であるのに対して、65才以上の人では平均6杯だという結果が出ています。

つまり、体質的にアルコールに強くなるなどではなく、単に1度に飲むお酒の量が減るからではないかということですね。

他に考えられる理由としては、飲酒歴が長い人ほど、同じ飲酒量でも二日酔いになりにくくなるための技術を身に付けているからかもしれません。 例えば、飲酒後にたっぷり水を飲むとか、色が薄い(二日酔いになりにくい)種類のお酒を飲むようにするなどです。参考記事: 二日酔い対策

二日酔いになり易い人は年とともにお酒を飲まないようになるという可能性もあります。 というのも、今回の研究では、一切飲酒しないという人をデータに含んでいないからです。 (つまり、仮に二日酔いになり易い人が年とともにお酒を飲まないようになるのであれば、飲酒をしないという人を含めて調査をすれば、年を取った人のグループの二日酔いの平均頻度が増加するかもしれない)

今回の研究では、5杯以上を大量飲酒として定義したため、(6杯でも20杯でも「大量飲酒」として同じ扱いなので)一定の飲酒量(例えば、きっちり5杯)を飲んだ場合の、年齢による二日酔いの違いについては不明です。 つまり、年を取ると体質的にアルコールに強くなるのかどうかという、一番興味深い点については、今回の研究からはわからないということです。

今回の研究は、年を取ると体質的にアルコールに強くなるという可能性を否定してはいませんが、主に俗に言う「年を取ると、お酒の飲み方が上手になる」というのを数字で示しただけという感じですね。