患者死亡率を減らすとボーナスを貰える病院

(2013年8月) 英国で患者の死亡数が少ない病院に報奨金を与えるというプログラムを試験的に実施したところ 18ヶ月間で心臓発作や肺炎などの患者 890人の命が救われたというのがニュースになっています。

この品質向上プログラム(Advancing Quality programme)は、心臓発作などの症例での死亡率を削減できた病院にインセンティブとして現金を与えるというもので、NHS(国民健康サービス)の24の病院が参加しました。

死亡率改善の成績が優秀な病院に与えられた報奨金は、18ヶ月間で480万ポンドに及びます。 ただし、報奨金は、医師などの個人ではなく病院という組織に与えられます。

18ヶ月間のプログラム期間とプログラム実施前の18ヶ月間とを比較したところ、肺炎、心臓発作、心不全、心臓バイパス手術、人工股関節置換手術などによる患者の死亡率が890人少ない(前年比で6%減)という結果になりました。 専門家によれば、これは「有意な」数字だそうです。

類似のプログラムが米国でも実施されていますが、米国では成果が出ていません。 英国のプログラムで死亡率改善の効果が出ている理由の1つは、英国のプログラムの方が報奨金の金額が大きいからかもしれません。

18ヶ月間の期間終了後にも、このプログラムは参加病院数を32に増やして継続されています。

英国では、このプログラムとは別に、死亡率が上がった病院に与える補助金を減らすというプログラムも試験的に運用しています。 飴バージョンとムチ・バージョンですね。

この記事のタイトルとは裏腹に、報奨金は医師や看護士などの個人ではなく病院に与えられるということなので、ボーナスで医師がやる気を出すというのではないのですね。 病院のポリシーや手順などを策定する人がやる気を出すということでしょうか。

そういうことであれば、報奨金ではなく、病院ごとの死亡率を公表するというのでも十分インセンティブになりそうですが。