便秘薬の種類によって大腸ガンのリスクが上がったり下がったり

(2014年10月) "The American Journal of Gastroenterology" に掲載されたフレッド・ハッチンソンがん研究センター(米国)の研究によると、便秘薬の種類が大腸ガンのリスクに影響する可能性があります。

食物繊維を用いたタイプの便秘薬では大腸ガンのリスクが低下する一方で、それ以外の便秘薬ではリスクが増加するようなのです。

食物繊維ベースの便秘薬は、便の水分含有量を増やして容積を増すことによって結腸から便を押し出します。 その一方で、その他の便秘薬は結腸を収縮させることで便通を促進します。

研究の方法

米国ワシントン州西部に住む50~76才の成人男女7万5千人超のデータを調査しました。

結果

食物繊維ベースの便秘薬を週に4日以上使うというグループでは、食物繊維ベースの便秘薬を使わないグループに比べて、結直腸ガン(大腸ガン)のリスクが56%低下していました。

これに対して、食物繊維ベースではない便秘薬を1年のうちに5回以上使うという人では、結直腸ガンのリスクが49%増加していました。

便秘や便通の頻度と結腸ガンのリスクとの間に関連性は見られませんでした。

解説
研究チームは、食物繊維ベースの便秘薬に食事に含まれる食物繊維と同じ大腸ガン予防効果があるのではないかという仮説を立てています。 食事に含まれる食物繊維は次の作用によって大腸ガンのリスクを低減してくれると考えられています:
  • 腸内の善玉菌を促進する
  • 便に含有される発がん性物質の濃度を薄める
  • 便の移動を速めて、便中の発がん性物質が結腸と接触している時間を短縮する。

過去にも便秘薬の使用と結腸ガンのリスクとの関係を調べた研究が複数行われており、それらの結果は一致していませんが、それは便秘薬の種類の違いによるものであった可能性があります。

研究者は、「食物繊維を多く含む健康的な食生活をするのが良い」と述べています。