食物繊維ダイエットの効果は腸内細菌で決まる? ②

(2018年5月) "International Journal of Obesity" に掲載されたコペンハーゲン大学などによる研究で、腸内細菌の種類構成がダイエットの効果に影響することが示されました。
Mads F. Hjorth et al. "Prevotella-to-Bacteroides ratio predicts body weight and fat loss success on 24-week diets varying in macronutrient composition and dietary fiber: results from a post-hoc analysis"

研究の方法

軽度の肥満者52人の腸内に住むバクテロイデス属の細菌の量に対するプレボテラ属の細菌の量(以下「P/B比」)を調べたうえで、この52人に1日の摂取カロリーが必要カロリーよりも500キロカロリー少ない食生活を半年間にわたり続けてもらいました。

食物繊維を摂る猫

結果

食生活の違い(*)にかかわらず、P/B比が高い(†)人は低い人に比べて、体重が3.8kgおよび体脂肪が3.8kg余分に減っていいました(つまり、筋肉などではなく体脂肪が減ることで体重が減っていた)。

(*) 被験者は2つのグループに分けられ、一方のグループは乳製品をたくさん摂り(カルシウム摂取量が 1,500mg/日ほど)、もう一方はあまり摂らなかった(カルシウム摂取量が600mg/日以下)。 摂取カロリーや摂取カロリーに脂質/糖質/タンパク質が占める割合は2つのグループで共通。

(†) バクテロイデス菌の量に対してプレボテラ菌の量が多い。

プレボテラ菌は食物繊維と仲良し

食物繊維の摂取量と体重減少との関係を分析したところ、摂取カロリー10MJ(*)あたりの食物繊維摂取量が30g超であると30g未満の場合に比べて体重の減少幅が平均5.1kg大きいという結果でした。

この数字は、P/B比が高い人に限ると8.3kg、P/B比が低い人に限ると3.2kgでした。
(*) メガジュール。 10MJは約 2,390 Kcal。

プレボテラ菌をバクテロイデス菌よりも増やすには?

肉や動物性脂肪の摂取量が多い人の腸内にはバクテロイデス菌が多く、炭水化物(特に食物繊維)の摂取量が多い人の腸内にはプレボテラ菌が多いというデータがあります。

したがって、食物繊維によるダイエットの効果が出ない(プレボテラ菌に対してバクテロイデス菌が多く腸内に住んでいる)人も、肉の摂取量を減らして食物繊維を積極的に摂ることを心がけていればやがていつかはバクテロイデス菌が減ってプレボテラ菌が増加し、食物繊維ダイエットの効果が出やすい体質になる可能性があります。