(2017年12月) "Scientific Reports" に掲載されたペンシルバニア大学の研究によると、子供を賢くしたければ魚を食べさせると良いかもしれません。
研究の方法
中国に住む9~11才の子供541人(46%が女子)を対象に、魚を食べる頻度を尋ねたりIQのテストを行ったりしました。
また、子供たちの親を対象に、子供の睡眠の質に関するアンケート調査を実施しました。
結果
「魚をめったに(あるいはまったく)習慣がない」と回答したグループに比べて、 「魚を週に1回以上食べる」と回答したグループは4.8点、「ときどき魚を食べることがあるよ?」と回答したグループは4.8点、それぞれIQテストの成績が高いという結果でした。
さらに、魚を食べる頻度が多いほど睡眠の質が高いという関係も見られました。 魚を食べる習慣とIQの高さとの関係の一部は、魚を食べて睡眠の質が向上することによるのだと思われます。
解説
魚の油にはDHAやEPAなどのオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。 これまでの研究では、オメガ3脂肪酸の摂取量が多い人は知能が高いことや、オメガ3脂肪酸の摂取量が多い人は睡眠の質が良いことが示されています。
研究者によると、魚食習慣は子供を「良い子」にする効果も期待できます。 睡眠不足の子供は反社会的な行動が多いというデータや、認知機能(知能)が低い子供は反社会的な行動が多いというデータがあるためです。