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オメガ3脂肪酸で喫煙本数が自然に減少する

(2014年11月) "Journal of Psychopharmacology" に掲載されたハイファ大学(イスラエル)の研究で、長鎖オメガ3脂肪酸である魚油のサプリメントを服用することによって、タバコを吸いたいという気持ちが少なくなって、我慢しなくても自然と喫煙本数が減るという結果になりました。

喫煙によるオメガ3脂肪酸の減少

脳内のオメガ3脂肪酸の量は喫煙によって減少します。 オメガ3脂肪酸が欠乏すると、神経細胞の細胞構造に損傷が生じて、脳の領域のうち快楽や満足感に関与する部分における神経伝達が阻害されます。

これらの領域は報酬および意思決定にとって不可欠であり、依存症の発症・継続・再発のプロセスと禁煙の失敗に深く関与しています。 簡単に言えば、オメガ3脂肪酸が欠乏していると「タバコを吸いたい」という欲望に対処するのが難しくなります。

研究者は次のように述べています:
「これまでの研究では、オメガ3脂肪酸の不足が精神衛生や、鬱症状、プレッシャーとストレスへの対応力に関与していることが示されています。 そして、プレッシャーとストレスによってタバコを吸いたくなることや、禁煙中の人ではストレスと緊張が増加することが知られています」
研究の方法

18~45才の喫煙者48人を被験者として、二重盲検法を用いた無作為試験を行いました。 被験者たちの前年の喫煙量は1日10本以上(平均14本)、喫煙歴は平均で11年で、全員が中等度のニコチン依存症と診断されていました。

被験者を2つのグループに分けて、一方のグループにはオメガ3脂肪酸のサプリメント(EPA を 2,710mg/日と DHA を 2,040mg/日)を、もう一方のグループにはプラシーボを、それぞれ30日間にわたって服用してもらいました。 被験者に喫煙を控えるように求めたりはしませんでした。

ニコチン渇望の程度および喫煙量は、試験開始前・試験終了直後・試験終了(オメガ3脂肪酸の服用を止めて)から30日後という3つの時点で評価しました。 評価を行う2時間前からタバコを控えてもらって、喫煙関連の画像(映像?)を見せてニコチンへの渇望を刺激したうえで評価を行いました。

結果

試験開始前には2つのグループ間でニコチン渇望の程度に違いがありませんでしたが、試験終了直後の時点ではオメガ3脂肪酸を服用したグループにおいて、喫煙を控えるように求められなかったにも関わらず喫煙量が平均で1日あたり2本(11%)自然と減っていました。 オメガ3脂肪酸のグループではニコチンへの渇望も有意に低下していました。

オメガ3脂肪酸の服用をストップしてから30日後の時点ではニコチン渇望が僅かに増加していましたが、それでも試験開始前の水準よりは有意に低い水準でした。 つまり、オメガ3脂肪酸による減煙効果が、オメガ3脂肪酸の服用を止めた後にも続いていたというわけです。

プラシーボを服用したグループのニコチン渇望および喫煙本数には、3つの時点で有意な違いは認められませんでした。