高血圧の薬が不要になる食べ物

米国の心血管疾患専門病院の心臓病専門医である Chauncey 博士によると、以下の5つの食品には驚くほどの降血圧効果があり、降圧剤の服用量を減らしたり、ことによると降圧剤を飲まなくて済むようになったりします。

  1. アスパラガス
    カリウムを豊富に含んでおり、血圧を下げる効果が抜群です。 カリウムはバナナ・柑橘類・干しアプリコット・魚類・全粒穀物・豆類にも多く含まれていますが、アスパラガスには利尿作用もあり、これが降圧効果の決め手となります。
  2. サンザシ茶

    サンザシ(山査子)はバラ科の植物で、ストロベリー(バラ科)やブルーベリー(ツツジ科)などに似たその果実は、抗酸化物質を豊富に含んでいます。

    サンザシ茶には、心臓に対する複数の効能がありますが、そのうちの1つが血管をリラックスさせる(したがって血圧が下がる)効果です。 Crandall 博士は、自分の患者に1日1杯のサンザシ茶を薦めています。
  3. オートミール
    日本では馴染みのない食べ物ですが、オートミール(麦粥)にも、血圧を下げる効果があります。 とある研究で88人の被験者を2つのグループに分けて、一方のグループにオートミールを食べさせ、もう一方のグループに精製した小麦で作ったシリアルを食べさせたところ、オートミールを食べたグループでは、降圧剤の服用量を半分に減らせた、あるいは降圧剤がいらなくなった人の割合が、小麦シリアルのグループの二倍でした。 インスタントで無いものの方が効能が高いそうです。 オートミールにはコレステロールを減らす効果もあります。
  4. ブルーベリー

    ブルーベリーには、心臓を保護する効果のある抗酸化物質が豊富に含まれているほか、アントシアニンがたっぷり詰まっています。アントシアニンには、血管を拡張する(したがって血流を緩やかにして血圧を下げる)作用があると考えられています。 複数の研究により、ブルーベリーを日常的に食している人では高血圧になるリスクが下がることが示されています。

    ヨーグルトにも降圧効果が期待できます(下記参照)が、乳酸菌とブルーベリーはそれぞれ単独では血圧を下げる作用があるけれども、併用すると互いの足を引っ張り合うという結果になった研究(動物実験)があるので注意が必要かもしれません。

    ブルーベリーに含まれるアントシアニンは生よりも冷凍のブルーベリーを食べる方が効率的に摂取できます。
  5. ジャガイモ
    ジャガイモはカリウムとマグネシウムを豊富に含むため、血圧を低下させる作用があります。 ジャガイモで血圧は下がらないと言う人もいますが、Crandall 博士によると、それは調理方法が悪いのだそうです。 例えば、ベイクド・ポテトにバターやサワークリームをたっぷり載せて食べるのでは、ジャガイモの健康効果も台無しだというわけです。 高血圧対策として食べる場合には、炒めるのも揚げる(フライにする)のも良くありません。
降圧作用を期待できる他の食品

Chauncey 博士が薦める5つの食品以外にも、降圧作用を期待できる食品があります。


  • 卵の白身には血圧を下げる効果のあるペプチドが含まれており、このペプチドは加熱調理によっても効果が失われません。 このペプチドの降圧効果は、カプトプリルという降圧剤と同程度です。

    また、高コレステロールは高血圧の原因となりますが、コネチカット大学の研究によると、卵の黄身にはコレステロールを改善する(善玉コレステロールを増やし、悪玉を減らす)効果があるようです。
  • ヨーグルト

    プロバイオティクスに血圧を下げる効果」によると、乳酸菌などのプロバイオティクスを摂取し続けることで血圧が下がります。 ただし、効果が出るのは8週間目からです。

    ミネソタ大学の研究では、ヨーグルトをたくさん食べる人は、高血圧になるリスクが31%低くなるという結果が出ています。 研究グループは、ヨーグルトに含まれるカルシウムに血管の柔軟性を保つ作用があり、これにより血圧が下がるのではないかと考えています。 どの程度食べれば良いかなど、詳しくは参考記事をご覧ください。

    別の研究によると、 腸内細菌の作り出す酢酸に血圧を下げる効果があります。 乳酸も酢酸の1種らしいので、生きて腸まで届くタイプの乳酸菌であれば、腸内で生産される乳酸の量を増やして血圧を下げてくれるかもしれません。
  • 牛乳
    オランダのメタ分析に、1日に牛乳を2杯程度飲むことで高血圧になるリスクを減らせそうだという結果になったものがあります。 このメタ分析では、牛乳を飲む量が多い人ほど、高血圧のリスクは低くなっていました。
  • 緑茶
    静岡大学の研究によると緑茶に血圧を下げる効果があります。 緑茶に含まれる L-テアニンという成分に血圧の上昇を抑制する効果あったのです。 緑茶のカフェインにも血圧を抑える効果が少しありました。 2012年に発表されたオーストラリアの研究でも、一日にお茶を三杯飲む人では血圧が平均で2~3ポイント下がるという結果が出ています。
  • ビール
    ギリシャで行われた研究によると、1日にビールを500ml程度飲むことで動脈の柔軟性と血流が改善されます。 実験では、ビール、ノンアルコール・ビール、またはウオッカで血管への効果を比較しましたが、ビールが一番良い成績でした。
  • リンゴ酢
    複数の研究で、リンゴ酢に血圧を下げる効果のあることが示されています。 リンゴ酢の血圧降下作用は、酢酸に由来すると考えられているそうです。 上記の「ヨーグルト」の項の記述と合致します。
  • ブドウ
    ブドウに含まれる抗酸化物質には高血圧を防ぐ効果があると考えられていますが、ミシガン大学が行ったマウス実験によると、ブドウには、慢性的な高血圧による心臓発作のリスクを減らす効果もあります。 ブドウによって、心臓に存在する細胞性抗酸化物質であるグルタチオンの量が増加するのだそうです。
  • ニンニク
    ニンニクにも降圧効果が期待できそうです。 ただし、長期的に使用した場合の効果・安全性に関するデータはありません。 血圧を下げる目的でニンニクを使用する場合、粉末状のニンニクであれば1日あたり 600~2,400mgを服用するようです。
  • 亜麻仁油
    カナダで行われた予備的な研究では、亜麻仁油に薬に匹敵するほどの降圧効果があるという結果になっています。 1日に30gの亜麻仁油を摂取して半年後に血圧を測ったところ、最高血圧が15 mm Hg、最低血圧が7 mm Hg も下がっていたのです。
  • オリーブオイル+野菜
    不飽和脂肪酸と窒素(硝酸塩・亜硝酸塩)を同時に摂取すると、両者が体内で反応してニトロ脂肪酸という降圧作用を持つ物質が生まれます。 したがって、不飽和脂肪酸を豊富に含むオリーブオイルと、亜硝酸塩を豊富に含む野菜を組み合わせて食べることで、血圧降下作用が期待できます。
  • ココナッツ・オイル+運動
    動物実験で、ココナッツ・オイルと運動の組み合わせによって血圧反射機能(圧反射感受性)が回復して酸化ストレスが減少し、それによって血圧が下がることが示されています。
  • アーモンド
    アーモンドを1日あたり50g食べることによって血流が改善し、血圧も下がるという結果になった研究があります。 この効果は、アーモンドに含まれるビタミンE・食物繊維・不飽和脂肪酸などによるものだと思われます。