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若い人でも(子供でも)脳卒中の症状に注意が必要

脳卒中になるのは高齢者だけではありません。 脳卒中の20%は55歳以下の人に起こっています。 2011年の米国の報告では、子供や、ティーンエイジャー、青年での脳卒中の発生が急速に増加しており、脳卒中になる人の平均年齢が過去10年間で71歳から59歳へと大きく下がっています。
脳卒中
脳卒中は、脳に酸素と栄養を供給する血管の一部が破裂する、あるいは血栓で詰まることで起こります。 脳への血液の供給が途絶えたり極度に減少したりして脳で酸素と栄養が不足すると、脳細胞は数分以内に死滅し始めます。

血管の破裂が原因となる脳卒中のことを「出血性脳卒中」と言い、これに分類されるのは「くも膜下出血」や「脳出血」です。 一方、血管が詰まるのが原因となる脳卒中のことを「虚血性脳卒中」と言い、「脳梗塞」や「一過性脳虚血発作」がこれに分類されます。
脳卒中の見分け方
突然起こる脳卒中の重大な症状は次の通りです:

  • 突然、顔や、腕、足など体の半身の感覚が無くなる、あるいは脱力感を感じる。
  • 混乱したり、発話できなくなったり、あるいは理解できなくなるということが突然起こる。
  • 視界が突然半分になる(片側が見えなくなる)。
  • 突如として、歩くのが非常に困難になる、眩暈(めまい)がする、体のバランスを取れなくなる。
  • 思い当たる原因がないのに突然強い頭痛が生じる。
脳卒中は患者の年齢に関わらず緊急的な治療が必要な病気です。 これらの症状のいずれかが「突然」かつ「強烈に」、そして「体の片側に」表れたら、年齢に関わらず至急に救急車を呼びましょう。 例えば、軽い眩暈や頭痛などの場合は心配することはありません。

NewYork-Presbyterian Hospital の脳卒中センターでは、脳卒中を「FAST(急いで!)」で見分けろと教えています:

Face - 顔の表情が左右で異なっている。
Arm - 片方の腕がだらんと下がっている。
Speech - 喋り方が不明瞭であったり、混乱していたり、喋るのに苦労している。
Time - 上記に該当していれば大至急、救急車を呼びましょう。

90分以内の治療が理想的
脳卒中の専門家によると、脳卒中は、兆候をいち早く察知して、発生後すぐに治療を受けることで後遺症を最低限に抑えることが可能です。

現在の(米国の)ガイドラインでは、(虚血性の)脳卒中の発症から4時間半以内に血栓を溶かす薬を投与することを推奨していますが、"Stroke" 誌(2013年8月)に掲載された研究によると、脳卒中の症状が出てから90分以内に血栓の薬を投与することで、4時間半以内に投与された場合と比べても、発症から3ヵ月後の時点において脳卒中の後遺症が無い、あるいは軽減されている率が増加します。

ただし、脳卒中が重度である場合には、90分以内に血栓治療薬を投与しても、後遺症のリスクは軽減されていませんでした。 これは、動脈の閉塞が広範囲にわたっているためです。

この研究では、脳卒中の発症後に組織プラスミノーゲン活性化因子(tPA)という血栓の薬を投与された患者 6,800人のデータを分析しました。

1分で1.8日
"Stroke" 誌(2014年3月)に掲載された研究では、虚血性脳卒中が発生してから血栓の薬(tPA)を投与するまでの時間が1分早くなるごとに、障害の無い生活が1.8日少なくなると計算されています。 脳卒中の発生から薬の投与までに要する時間は、特に若い人に大きく影響します。

この研究では、オーストラリアとフィンランドの脳卒中患者 2,258人のデータを分析しました。

脳卒中の予防
脳卒中は、米国の死因の第四位であり、成人の身体障害の原因としては首位です。 しかし、脳卒中の約80%は以下のようなライフスタイルの管理によって予防が可能です:

  • 減塩
    高血圧は脳卒中の主因の1つです。 120/80前後にまで血圧を下げる、あるいはこのレベルの血圧を維持するうえで重要となるのが減塩なのです。 スパイスや酸味を活用した料理で、塩分の摂取量を減らしましょう。

  • コレステロール
    HDL(善玉)コレステロールとLDL(悪玉)コレステロールのバランスを健康的に保つのが、高コレステロールや、心臓疾患、脳卒中リスクの増加を防止する近道です。 総コレステロールの量は 200 mg/dl 以下に抑えるようにしましょう。

  • 禁煙
    喫煙は肺だけでなく頭(つまり脳卒中のリスク)にも悪影響があります。 喫煙者では脳卒中のリスクが二倍になります。 喫煙が血管にダメージを与え、血圧を上げ、動脈が詰まるのを加速させるためです。

  • 運動
    肥満の人では高コレステロール、高血圧、および糖尿病のリスクが増加するので、脳卒中のリスクも増加します。 有酸素運動を行うことによって、脳卒中のリスクを減らせます。 さらに、余分なお肉が付いていると(血液の)循環系に余計に負荷がかかりますが、有酸素運動で脂肪を減らせば、この余計な負荷も減少します。
上記の点に留意していても、脳卒中のリスクが依然として高い人がいます。 55歳以上の人、脳卒中の家族歴のある人、一過性虚血発作(小発作)の病歴のある人などです。 脳卒中の発症率は男性のほうが高いのですが、いったん脳卒中が起こったときの死亡率が高いのは女性です。

脳卒中の予防には、水分をしっかりと摂っておく(特に夜に寝る前)のが有効です(ソース: 山本クリニック ← 読みやすくまとまっています)。

脳卒中や心臓病の予防としてアスピリンを日常的に服用するという方法もあるようです。 アスピリンは普通の鎮痛解熱剤なので、薬局でも簡単に入手できますが、脳卒中や心臓病を予防する目的で毎日服用するのは、医師に相談してからの方が良いでしょう。

厚生労働省によると、脳卒中のリスク要因は、喫煙、大量飲酒、運動不足、肥満、高血圧、糖尿病、心臓病などです。