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みんなが食べているフラボノイド 「フラバン-3-オール」 の抗ガン効果

(2016年9月) "Oncotarget" 誌に掲載された西北大学(中国)の研究(メタ分析)によると、フラボノイドの一種であるフラバン-3-オールが一部のガンの予防に有効かもしれません。出典: Flavan-3-ols consumption and cancer risk: A meta-analysis of epidemiologic studies

フラバン-3-オールについて

フラバン-3-オールはフラバンの派生物で、「フラノール」(フラノールとの混同に注意)とも呼ばれます。 緑茶カテキンやテアフラビン、プロアントシアニジンなどのフラボノイドがフラバン-3-オールに分類されます。

フラバン-3-オールを含有する食品には茶(*)・りんご・ワイン・ココア(チョコレート)などがあります。
(*) お茶の木(Camellia sinensis)を原料とする茶すべて。 すなわち、紅茶・緑茶・白茶・黄茶・ウーロン茶・プーアル茶。

フラバン-3-オールはフラボノイド類の中で最も多量に摂取されており、米国農務省のデータによると米国人が摂取するフラボノイドの80%超がフラバン-3-オールです。

メタ分析の方法
フラバン-3-オールの摂取量と各種のガン(*)の発症リスクとの関係について調べた研究の中から所定の基準を満たす43の研究(†)を選出し、これらのデータを分析しました。

(*) 膀胱ガン・乳ガン・大腸ガン・食道ガン・胃ガン・中咽頭/喉頭ガン・肝臓ガン・肺ガン・卵巣ガン・膵臓ガン・前立腺ガン・腎臓ガン・甲状腺ガン・子宮ガン。

(†) ケース・コントロール研究が25、前向き研究が18。
結果
各種ガンのトータル
フラバン-3-オールの摂取量が多かったグループは摂取量が少なかったグループに比べて、ガン全体のリスクが6.5%低くなっていました。
フラバン-3-オールの摂取量
フラバン-3-オールの摂取量は研究により様々に異なっていました。 大体の摂取量は、摂取量が多いグループで10.6mg/日以上~380mg/日超というレンジの摂取量、摂取量が少ないグループで67mg/日未満~0mg/日というものでした。
ガンの種類別
ガンの種類別では、直腸ガン(-16%)・中咽頭/喉頭ガン(-24%)・乳ガン(-11.5%)・および胃ガン(-37%)で、フラバン-3-オールの摂取量が多い場合に発症リスクが統計学的に有意に下がっていました。
  • 直腸ガンの数字は7つの研究のデータに基づいています。
  • 中咽頭/喉頭ガンの数字は7つの研究のデータに基づいています。
  • 乳ガンの数字は4つのケース・コントロール研究のデータだけに限った場合のもので、前向き研究(4つ)のデータも併せた分析では統計学的に有意な結果となっていません。
  • 胃ガンの数字は女性に限った2つの研究に基づくもので、男性に限った2つの研究に基づく分析では統計学的に有意な結果となっていません。
  • 直腸ガン・中咽頭/喉頭ガン・乳ガン・胃ガン以外のガンでは、フラバン-3-オールの摂取量とガンの発症リスクとの間に統計学的に有意な関係が見られませんでした。
フラバン-3-オールの抗ガン効果
これまでに行われた生体外実験や動物実験によると、フラバン-3-オールは次のような作用により抗ガン効果を発揮している可能性があります:
  • 抗酸化作用
  • 細胞サイクルとアポトーシス(プログラム細胞死)の調節
  • 免疫系の活性化
  • DNAの修復
  • ガンの転移の抑制
  • 炎症の抑制