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ココアが脳への血流を改善

(2013年8月) "Neurology" 誌に掲載された研究で、ココアに含まれるフラバノールが脳への血流改善に有効である可能性が示されています。

脳が機能するには、血液から酸素と糖の供給を受ける必要がありますが、高血圧や糖尿病などのように血管に影響がある疾患の患者では、脳への血流が損なわれることがあります。 過去の複数の研究では、チョコレートの摂取と血圧の低さおよび脳卒中の少なさとの関係が示されています。

研究の方法

こ平均年齢73歳の高齢者60人を2つのグループに分け、一ヶ月間にわたって毎日、一方のグループにはフラバノールの含有量が多いココアを、そして、もう一方のグループにはフラバノールの含有量が少ないココアを、2杯ずつ飲んでもらいました。

いずれのグループにも、この一ヶ月の間に、ココアを含む食品を食べたり飲んだりしないように指示しました。

結果

一ヵ月後に血流テスト(超音波による測定)と思考能力テストを行っても、ココアを飲み始める前とテストの結果に両グループの間で違いが見られませんでした。

再分析

そこで研究グループは、そこまでのグループ分けを元に戻して、研究開始時のテストにおいて血流テストの結果を基準に、脳への血流が悪かったグループと脳への血流が十分であったグループに改めて分類し比較してみました。

そうすると、研究開始の時点で脳への血流が悪かったグループにおいて、ココアを一ヶ月間飲み続けた後に、脳の作業領域への血流が8.3%改善されていました。 また、思考能力テストにおいても、血流が悪かったグループでは、17人で成績が向上しました。

解説

過去に行われた類似の研究では、チョコレートに含まれるフラバノールが脳の健康に取って有益であることが示されていたのですが、今回の研究では、フラバノールを豊富に含むココアを飲んだグループと、フラバノールの含有量が少ないココアを飲んだグループの間で結果に違いが見られませんでした。

このことから研究者は、脳への血流が損なわれている(糖尿病や高血圧の)高齢者の場合には、少量のフラバノールであっても効果がある可能性があるとしています。

まとめ
この研究の結果をまとめると、次のようになります:
  1. 脳の血流に問題が無い限り、チョコレートやココアでフラバノールを摂取しても記憶力は上がらない。
  2. 脳の血流に問題がある場合には、フラバノールが多く含まれているダーク・チョコレート(カカオ以外の物が多く使われていないビターなチョコレート)でもミルクチョコレート(砂糖や乳成分などの混ぜ物が多い)でも、脳の血流が改善されて、記憶力も良くなる。