亜麻仁油が薬に匹敵するほど血圧をグイグイ下げてくれる

"Hypertension" 誌(2013年11月)に掲載されたカナダの研究によると、亜麻仁油(フラックスシード・オイル)を毎日少しずつ摂取するのが高血圧に有効かもしれません。
亜麻仁油には、オメガ3脂肪酸、繊維質、リグナン(抗ガン作用もある抗酸化物質)が含まれています。
亜麻仁油の高血圧に対する効果については、はこれまで動物実験は行われていましたが、高血圧の人に亜麻仁油を摂取させるという試験は今回のものが初めてです。

今回の研究で行われた試験では、亜麻仁油に降圧剤(高血圧の薬)に匹敵するほどの効果が認められましたが、亜麻仁油を降圧剤の代わりとして使う前に、試験を繰り返して今回の結果を確認する必要があります。

試験の方法
今回の試験では、末梢動脈疾患(PAD)と診断された人たち110人に参加してもらいました。 PAD 患者は高血圧であることが多いのです。

110人を2つのグループに分けて、一方にはベーグル、マフィン、パスタに30gの亜麻仁油を混入したものを、そしてもう一方には同じベーグル、マフィン、パスタだけれども亜麻仁油を混入していないものを半年間にわたって食べてもらいました。

亜麻仁油には多量の食物繊維が含まれるため、(体を食物繊維に慣らすために)研究グループは食品に混入する亜麻仁油の量を徐々に増やしていきましたが、それでも(亜麻仁油を混入されたグループで?)5人に1人が試験から脱落しました。 脱落した人の中には、脱落の理由として食物繊維の摂り過ぎによる腹痛を挙げる人もいました。

試験の結果
半年後、亜麻仁油を摂取したグループのうち最高血圧が140 mm Hg 以上であった人では、最高血圧が平均で15 mm Hg、そして最低血圧が7 mm Hg 下がっていました。 亜麻仁油を摂取しなかったグループでは血圧は下がっていませんでした。

亜麻仁油のグループに見られた血圧の降下幅は、食品によるものとしては、これまでに確認された中で最大のものであり、降圧剤による効果幅に匹敵するほどです。 血圧が正常範囲内の人では、亜麻仁油の効果は見られませんでした。

今回の試験の弱点
ただし、今回の研究にはカナダの亜麻仁業界(Flax Council of Canada)が資金を一部提供しています。 さらに、この研究の当初の目的は、亜麻仁油の血圧への効果を調べることではありませんでした。

米国高血圧学会の会長は、①研究の当初の目的が高血圧ではなかったこと、そして②今回の研究における血圧の測定方法に関して懸念を表明しています。 この研究では、血圧を1日に複数回測定するのではなく、病院に行ったときに1回測るだけでした。

これらの点から会長は、今回の研究は予備的なものに過ぎず、高血圧対策として亜麻仁油を摂取するのは本格的な試験で今回の結果が再現されてからにすべきであると述べています。