食事や飲み物から摂る水分の量が多い人は心臓病や脳卒中で死ぬリスクが低い傾向にある

(2018年8月) "Public Health Nutrition" に掲載された大阪大学などの研究で、食事や飲み物から摂る水分の量が多い人は心血管疾患(心臓病や脳卒中)で死亡するリスクが低い傾向にある(*)という結果になりました。
(*)傾向にある」は、統計学的な有意性に欠ける場合に使われる表現です。 今回の研究は全面的に統計学的な有意性に欠けるという結果でした。 普段はそういう研究は記事にしない(せいぜい「3行半ニュース」で扱うぐらい)のですが、水分摂取量の話を面白いと感じたので記事にしました。

研究の方法

日本に住む40~79才の男女5万8千人超(男性2万3千人)を対象に、飲食物から摂る水分の量(*)を調べたのち19年間前後にわたり心血管疾患の発生状況を追跡調査しました。
(*) 普通に水だけを飲むのはたぶん含まない。 「飲食物」は "foods and beverages" を訳したもの。 "beverage" は、お茶やコーヒーなどの非アルコール性飲料を指す。単なる水は含めないのが一般的。

結果

追跡期間中に男性 1,637人および女性 1,707人が心血管疾患で死亡しました。

男性でも女性でも、水分摂取量が多いと心血管疾患で死亡するリスクが低い傾向が見られました。

水分摂取量が最低のグループに比べて最大のグループは、心血管疾患で死亡するリスクが男性では12%および女性では21%低下していました。 ただし、男性は95%CIのレンジが0.72~1.07と1.00をまたぎ、女性ではP値が0.10と0.05を超えるという具合に、統計学的な有意性に欠けていました

心臓病(冠動脈疾患)で死亡するリスク(男性-19%、女性-40%)や虚血性脳卒中で死亡するリスク(女性のみ-40%)に関しても、いちおうはリスクが下がっていましたが統計学的な有意性に問題がありました。