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葉酸と葉酸塩の違い

葉酸塩(folate)と葉酸(folic acid)はどちらもビタミンB9の一種です。 葉酸塩が葉野菜などの食品中に天然に存在するのに対して葉酸は人工的に作られます。 サプリメントに用いられているの主に葉酸の方です。 葉酸塩よりも製造コストが安く、保存が容易であるためです。

吸収効率の違い

ビタミンB9が体内で利用されるにはメチルテトラヒドロ葉酸(5ーMTHF)という形態に変換される必要がありますが、葉酸塩が胃腸で5-MTHFに変換されるのに対して、葉酸は肝臓などで5-MTHFへ変換されます。 このため葉酸から5-MTHFへの変換は、時間がかかるうえに変換効率も良くありません。

ただしサプリメントであっても、"Metafolin" や "Quatrefolic" など天然の葉酸塩と同じように代謝されるものがあります。 また、人工の葉酸でも他のビタミンB群、特にビタミンB6を同時に摂る事で変換効率が向上するというデータもあります。

(Amazon) MetafolinQuatrefolic

葉酸の問題点
米国や、カナダ、オーストラリアでは小麦粉に人工のビタミンB9である葉酸を添加することが義務付けられています。
葉酸の添加

胎児でビタミンB9が不足すると神経管欠損症(二分脊椎や無脳症など)のリスクが増加するので、妊娠予定の女性はビタミンB9のサプリメントを服用することが推奨されています。

しかし知らないうちに妊娠していてビタミンB9のサプリメントを服用しそびれる女性がいるので、そういった女性のために小麦粉に葉酸が添加されています。 ビタミンB9サプリメントの推奨や葉酸の添加により、神経管欠損の発生率は35%ほど減少しています。

しかし葉酸は上述のように葉酸塩よりも利用効率が悪いために、小麦粉のような主食に添加されていると葉酸が慢性的に過剰な状態になってしまいます。

人工の合成葉酸の86%は体内で利用されないまま血流中を循環する」とする研究があるほか、2007年に発表されたアイルランドの研究では、食品に添加された葉酸の量が1日あたり400μgであると葉酸が代謝されないまま血流中に残るという結果になっています(200μg/日と100μg/日では血流中に残らなかった)。

そして複数の研究で、過剰な葉酸がもたらすリスクが指摘されています。 具体的には、テロメア(寿命の指標)が短くなる・免疫系に悪影響がある・ビタミンB12不足の判定が難しくなる・一部のガンのリスクが増加する参考記事: 葉酸の取り過ぎが乳ガンの原因に?などです。

葉酸塩を豊富に含む食品
葉酸塩は、枝豆・そら豆・大豆・しいたけ・まいたけ・芽キャベツ・ほうれん草・ブロッコリー・よもぎ・春菊・アスパラガス・卵・イースト・レバーなどに豊富に含まれています。