自己免疫疾患のリスク要因となる7つの食品添加物

(2015年12月) "Autoimmunity Reviews" 誌に今年の初めに掲載された Aesku-Kipp Institute(ドイツ)などの研究によると食品添加物が自己免疫疾患のリスク要因になります。出典: Researchers Find Link Between Processed Foods and Autoimmune Diseases

食品添加物によって腸のタイト・ジャンクション(密着結合)が弱まり、そのために細菌・毒素・栄養成分・非栄養成分に対する腸の耐性が低下して自己免疫疾患を発症しやすくなるというのです。

自己免疫疾患とは
自己免疫疾患とは人体に備わる免疫系が人体の組織を攻撃して傷つけるという病気のことで、これまでに100種類以上の存在が確認されています。 1型糖尿病・セリアック病・狼瘡(*)・多発性硬化症・自己免疫性肝炎・クローン病などが自己免疫疾患です。
(*) 皮膚・関節・臓器などに悪影響を及ぼす慢性炎症疾患。 全身性エリテマトーデスも狼瘡の一種。 狼瘡は「ループス」とも呼ばれる。
食品添加物と自己免疫疾患

食品添加物は味・匂い・食感・賞味期限を改善するために用いられるもので、近年使用量が増加しています。 そして過去数十年において、感染症の発生件数が減少しているのと対照的に自己免疫疾患・アレルギー性疾患・ガンの発生件数は増加しています。 数十年という短期間における遺伝子の変化は微々たるものなので、自己免疫疾患などの増加の原因は環境的な変化(食品添加物使用量の増加もその1つ)にあるのだと考えられています。

腸のタイト・ジャンクション
腸のタイト・ジャンクションは細菌・毒素・アレルギー原因物質・発がん性物質に対するバリヤーとして機能し、これらの物質から免疫系を保護しています。 自己免疫疾患の多くは腸粘膜を保護するタイト・ジャンクションの機能が損なわれる(*)ために生じます。
(*) 腸管壁浸漏(leaky gut)と呼ばれます。
今回の発見
今回の研究では、次の7種類の食品添加物によりタイト・ジャンクションが弱まることがわかりました:
グルコース(ブドウ糖)、ナトリウム、乳化剤、有機酸、グルテン、微生物トランスグルタミナーゼ(*)、ナノサイズ粒子(†)
この7種類以外にも同様の作用を持つ物質が存在する可能性があります。

(*) 食品に含まれるタンパク質を結合させる結着剤。 食品の固さ・粘度・柔軟性・保水性を強める作用があり、成形肉・加工肉・チーズ・麺類などに使用されます。

(†) "nanometric particles" を訳したもの。 内閣府 食品安全委員会の文書によるとシリカや、ナノクレイ、白金ナノコロイドなどのナノマテリアルが食品や健康食品に使用されることがあります。シクロデキストリン(環状オリゴ糖)もナノマテリアルです。
アドバイス
研究チームは自己免疫疾患の患者あるいは自己免疫疾患の家族歴がある人に、食品添加物が使われた加工食品を避けることを検討することを勧めています。