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食料品に不自由している世帯では医療費が増加

(2015年8月) "Canadian Medical Association Journal" に掲載されたトロント大学などの研究により、食料品に不自由している世帯ほど医療費が増えることが明らかになりました。

食料品に不自由している世帯に健康問題が多いことは知られていましたが、そのような健康問題に起因するコストはこれまで不明でした。

研究の方法

この研究では、カナダのオンタリオに住む18~64才の男女 67,033人の 2005~2010年にかけてのデータを分析しました。

結果
「食料品に不自由していない」という世帯に比べたときの医療費の合計(*)が、「少し食料品に不自由している」世帯では23%、「少なからず食料品に不自由している」世帯では49%、「非常に食料品に不自由している」世帯では121%増加していました。 これらの数字は社会・経済的な要因(収入・職業・学歴など)を考慮した後のものです。
(*) 入院・救急救命室の利用・診療・外来手術・在宅診療・処方薬などすべてをひっくるめた医療費。
食料不十分の定義

カナダでは食料不十分(Food Insecurity)か否かを判定するのに、前年における当該世帯の食料事情に関して尋ねたアンケートを用います。

アンケートで尋ねられるのは主として、単にお腹を満たすのに十分なだけの食事を摂れているかどうかです。 しかし今回の研究における「少し食料品に不自由している(marginally food-insecure)」というカテゴリーはおそらく、食料品の値段が高いためにバランスの取れた食生活をできていない(アンケートのQ4で肯定的な回答をした)人たち(*)のことだと思います。
(*) 例えば、野菜価格高騰(例. ニンジン3本98円 ⇒ 188円、タマネギ3個98円 ⇒ 238円)や消費税増税のために緑黄色野菜を十分に食べられていないとか、円安や消費税増税のせいで肉が値上がり(例. 豚肉ミンチ98円 ⇒ 118円、チキンカツ198円 ⇒ 228円)したので動物性タンパク質が不足しているといった人たち。