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食品が10円/450g値上がりするごとに血糖値が13%上昇する?

(2014年2月) "American Journal of Public Health"に掲載された米国農務省の研究によると、食品の価格が高くなるほどに2型糖尿病患者の血糖値も上がります。

研究の方法
2型糖尿病患者 2,400人の血糖値を、全米35ヶ所における過去3ヶ月間の食品価格の平均と照らし合わせました。
結果
主な結果は次の通りです:
  • 果物や、野菜、低脂肪の乳製品(*)など健康的な食品の価格が上がるにつれて、糖尿病患者の血糖値も上がっていた。

    (*) 「低脂肪の乳製品」という言葉の用例を検索してみたところ、この言葉には2通りの用い方があるようです。 1つは、普通の牛乳やヨーグルトに対する低脂肪の牛乳やヨーグルトを指すという用い方、そしてもう1つは、チーズ(コテージ・チーズなどを除く)に対する普通の牛乳やヨーグルトを指すという用い方です。(例. Low-fat dairy such as milk, yogurt and cottage cheese, is a ...)

    ソース記事からは、今回の研究における「低脂肪の乳製品」がどちらの意味で用いられているのかは不明ですが、普通の牛乳に比べて低脂肪乳のほうが格段に安いので、この研究では「低脂肪の乳製品」は後者の意味ではないでしょうか。
  • 砂糖や、飽和脂肪酸、総カロリー(を多く含む食品)の価格は、血糖値と反比例の関係にあった(値下がりするほど血糖値が上がっていた)。
  • これらの比例・反比例の関係は、低所得層で最も顕著だった。
  • 今回のデータ対象になった糖尿病患者の血糖値平均は 162 mg/dL だった。
  • 農産物の価格が1ポンド(約450グラム)あたり10セント(約10円)上がるごとに、空腹時血糖値が 20 mg/dL 上がっていた。 20 mg/dL の上昇というのは、今回のデータで言えば13%の上昇にあたる。
    家にある野菜で調べてみたところ、中サイズのニンジン2本で450g程度でした。 ただし、日本と米国では野菜の価格が違うので、「10セントの値上げ」(「~%の値上げ」という表現ではない)というのをそのまま日本に適用できません。 例えば、日本のトマトの値段は米国の2倍近くになります。 逆にオレンジなどのように米国のほうが高い食品もあります。(参考資料
  • また、低脂肪の乳製品1ポンドあたりの価格が14セントほど上がるごとに、空腹時血糖値が 9 mg/dL 上がっていた。 9 mg/dL の上昇というのは、今回のデータで言えば6%の上昇にあたる。
コメント
食品価格が上がると血糖値も上がる原因について、研究者は次のように述べています:
「(食品価格が上がると)農産物を食べる量が減り、あまり健康的でない食品を食べることが多くなるからでしょう」
ワシントン大学の研究者(今回の研究に関与していない)は次のように述べています:

「(野菜や果物のような)健康的な食品は(加工食品に比べて)値段が高いのです。 経済的な事情などで不健康な食品を選択することを余儀なくされると、健康に悪影響が出ます」

「政府は、国民が健康のために高価な(健康的な)食品を食べることを推奨するだけでなく、(消費税を廃止するなどして)食品価格にも気を付ける必要があります」