他国で教育を受けた看護士が多い病院は患者の満足度が低い

(2015年12月) "*BMJ Open*" に掲載されたペンシルバニア大学などの研究で、英国において自国以外で看護士としての教育を受けた看護士の比率が高いと患者の満足度が低下するという結果になっています。
Hayley D Germack, Peter Griffiths, Douglas M Sloane, Anne Marie Rafferty, Jane E Ball, Linda H Aiken1. Patient satisfaction and non-UK educated nurses: a cross-sectional observational study of English National Health Service Hospitals. BMJ Open 2015;5:e009483 doi:10.1136/bmjopen-2015-009483
研究の背景

英国はこれまで数十年間にわたり、看護士が不足するたびに国外から看護士を募ってきました。 ピーク時の 2001年には、英国の看護士の半数超が国外で教育を受けた看護士でした。

英国に看護士を供給する国々でも看護士が不足していることから英国は、国外に看護士を求めることについて幾度も非難されています。

また、英米で行われた複数の研究で、他国で教育を受けた看護士が多い病院は死亡率が高いという結果になっています。

研究の方法

英国の31のNHS(国民保険制度)の病院に1晩以上入院した患者1万2千人超を対象にNHSが実施した患者の満足度に関する調査のデータを分析しました。

結果

各病院で働く英国以外で教育を受けた看護士の割合は1~50%でした。 英国以外で教育を受けた看護士の出身国は、フィリピン(30%)・インド(24%)・アフリカ諸国(19%)・欧州諸国(7%)などでした。

英国以外で教育を受けた看護士の割合が10%増えるごとに、入院患者が病院を高く評価する率が10%下がっていました。 英国以外で教育を受けた看護士が多い病院に入院した患者は、そうでない患者に比べて高い率で次のような不満を報告しました:
  • ぞんざいに扱われる。
  • 質問にわかりやすく答えてもらえない。
  • 投薬の目的を説明してもらえない。