普段から甘いものを食べていると口臭が軽減される

(2016年8月) 中国で行われた研究で、口臭のリスクに影響する要因が調査されています。 この研究によると、歯磨きには口臭を予防する短期的な効果はなく、むしろ何かを食べるのが口臭の予防に有効です。 また、甘い物を滅多に食べない人は口臭が強烈であるリスクが高いことも明らかになりました。

研究の方法
上海の会社員700人超を対象に以下を実施しました:
  1. 口の中の健康状態(虫歯・歯周病・舌苔の有無)の検査
  2. 口腔内の揮発性イオウ化合物(口臭の原因物質)の濃度の測定
  3. 歯磨き習慣や食生活などの生活習慣などに関するアンケート調査
結果

データ全体のうち口臭が検出されたのは30%超でした。 女性に比べて男性のほうが口臭が生じている率が高く、口臭が生じている場合の強さも強烈でした。

口臭のリスク要因
次に該当する人は口臭が検出されることが多くなっていました:
  • 舌苔が生じている
  • 歯周ポケットが深い
  • 2時間以上何も食べていない
  • 果物をあまり食べない
舌苔

舌苔がひどいほど、口臭の発生率と口臭の強さが悪化していました。

食事

食事をしてから2時間以内は、口臭の発生率も口臭の強さも大いに軽減されていました。 研究チームによると、食事後に口臭リスクが低下するのは、食べ物で舌が掃除されるためかもしれません。

果物
果物を食べる習慣がある人では、口臭の発生率と口臭の強さが軽減されていました。 果物は週4回以上食べると良いでしょう。 果物をよく食べる人に口臭が少ないのは、果物をよく食べる人はタンパク質の摂取量が少ない傾向にあるからかもしれません。
口臭のリスクに関係があるかもしれない要因
以下については、口臭のリスクとの関係が今回の研究では明確ではありませんでしたが、口臭のリスクに影響する可能性もあります:
  • お茶をあまり飲まない
  • 甘いものを週に3回以下しか食べない
  • 仕事のストレス
  • BMI
お茶

お茶を飲む習慣がある人では、口臭の強さが軽減されていました。 口臭の頻度とお茶を飲む頻度との関係については統計学的な有意性が見られなかったものの、お茶を飲む頻度が多いと口臭の発生率も低いという一応の傾向は見られました。 口臭を軽減するには、お茶を週に4回以上飲むと良いでしょう。

今回の研究では、お茶の種類やお茶を飲むタイミングまでは調べていませんが、緑茶を飲んだ直後には口臭が軽減されることが様々な研究で示されています。

甘いもの

甘いものを滅多に食べないという人は、口臭が強烈であることが多いという明確な関係が見られました。 口臭の検出率と甘いものを食べる頻度との関係は統計学的に有意ではありませんでしたが、それでも甘いものを食べない人は口臭が検出されることも多いという一応の傾向はありました。

過去の研究では、ブドウ糖やショ糖などの単純炭水化物に、悪臭を引き起こす酵素を阻害する効果のある可能性が示されています。 また、虫歯が多くて、おそらく甘い菓子類を食べることが多いと思われる10人の子供たちに口臭が見られなかったという報告もあります。

果物をよく食べる人に口臭が少ないのにも、果物に含まれている単純炭水化物が関係している可能性があります。

ストレス

ストレスが少ないグループでは口臭の検出率が30%ほどだったのに対して、ストレスが最も強いグループでは50%を超えていました。 また、統計学的には有意ではありませんでしたが、口臭の強さがもっともひどいのはストレスが中程度のグループでした。

ネズミやヒトを対象に行われた試験で、ストレスにより揮発性イオウ化合物(特に硫化水素)が増加することが示されています。

BMI
BMIが24を超える肥満者は口臭が強い傾向にありました。 口臭が検出される率も高くなっていましたが、統計学的に有意と言えるほどではありませんでした。
口臭のリスクとは関係がなかった要因
以下については、口臭リスクとの間に統計学的に有意な関係が見られませんでした:
  • 虫歯の本数
  • 蓄積している歯垢の量
  • 2時間以内に行った歯磨き
  • 1日あたりの歯磨きの回数
  • デンタル・フロスの使用
  • マウス・ウォッシュの使用
  • 舌のスクレイピング
  • ガムを噛む
  • 辛い食べ物・シーフード・肉・野菜・揚げ物の摂取量
  • 喫煙習慣
  • 運動習慣
  • 飲酒習慣
  • 教育水準
  • 月収
歯磨き

歯を磨いてから2時間以内の方がむしろ口臭が強い傾向にあった。 歯磨きの頻度(歯磨きをしない~1日2回)は、口臭の検出率と口臭の強さのいずれとも関係していなかった。

その他の口腔衛生習慣

デンタル・フロス、マウス・ウォッシュ、および舌のスクレイピングはいずれも、どちらかと言えば、行わないよりは行うほうが口臭が軽減されるかもしれません。 ガムを噛むと口臭が生じにくいかもしれませんが、効果が無い可能性もあります。

教育水準

統計学的に有意ではなかったものの、教育水準が高いほど口臭の検出率が低く、口臭の程度も軽いという傾向がありました。

月収
統計学的に有意ではなかったものの、月収が最高水準(現在の為替レートで月収18万円以上)にあるグループが最も口臭が強い傾向にありました。