人工透析患者の死亡・入院リスクを計測するテスト

(2013年5月) ジョンズ・ホプキンス大学によると、腎臓の透析をしている患者の死亡リスクおよび入院リスクの判定に、同大学が開発した高齢者向けの虚弱度テストを用いることが出来ます。 この虚弱度テストというのは、そもそも、高齢者が手術などに耐える体力があるか否かを判定するためのものです。

研究グループによると、この虚弱度テストで「虚弱」と判定された透析患者は、3年以内に死亡するリスクが2倍で、入退院を繰り返すリスクも大幅に増加します。

虚弱度テスト
虚弱度テストでは次の5つの項目を計測します:
  1. 体重
    前年のうちに、体重を減らそうとしていないのに体重が10ポンド(4.5キロ程度)以上減少していれば虚弱と判断する。
  2. 握力
    患者の握力を握力計で測定する。 BMIおよび性別を考慮する。 体格にもよるが、男性では29~32kg、女性では17~21kgに満たなければ虚弱と判断する。 参考記事: 世界各地の握力平均値
  3. スタミナ
    疲れやすさと、意気の高さをアンケートで計測する。
  4. 運動量
    過去2週間の運動量をアンケートで計測する。 身体的な活動による消費カロリーが、男性では 3,300 kcal/週、女性では 2,700 kcal/週に満たない場合に虚弱と判断する。
  5. 歩行速度
    15フィート(4.5メートル程度)を通常のペースで歩いたときに要する時間。 6~7秒を超えると虚弱と判断する。

これら5つの項目うち3つ以上で虚弱の条件を満たしていると、虚弱と判断されますす。

研究の方法

今回の研究では、人工透析を受けている患者 146人に上記の虚弱度テストを受けてもらい、その後3年間にわたって追跡調査しました。 146人のうち虚弱と判断されたのは、65歳以上では50%、65歳未満では35%でした。

結果
3年間における死亡率は、虚弱と判断された患者のグループでは40%、そうでない患者のグループでは16.2%でした。 3年間のうちに2回以上入院した患者の比率についても、虚弱と判断されたグループでは43%であったのに対して、そうでないグループでは28%でした。